震え(読み)フルエ

デジタル大辞泉 「震え」の意味・読み・例文・類語

ふるえ〔ふるへ〕【震え】

ふるえること。特に、寒さや恐怖のためにふるえること。「震えがとまらない」「震えがくる」
[類語]身震い武者震い戦慄胴震い震駭震える震え上がるおののくわななく恐れおののく寒気さむけ悪寒おかん熱気風邪気風邪気味

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世界大百科事典 第2版 「震え」の意味・わかりやすい解説

ふるえ【震え】

身体一部または全部が不随意的に律動的運動を起こしている状態のことで,一般にはかなり広範な意味で用いられている。すなわち,寒冷や発熱時の全身の震えshivering,緊張,興奮時の手足の震え(生理的振戦),不随意運動症としての震え(病的振戦),さらに癲癇てんかん)による痙攣けいれん)発作convulsionまでも含めて考えられていることがある。しかし震えということばを医学的に振戦tremorに相当することばと解すれば,全身の震えや痙攣発作は,これとはまったく異質のものであり除外して考える必要があろう。

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百科事典マイペディア 「震え」の意味・わかりやすい解説

震え【ふるえ】

全身または身体の一部の筋肉に不随意的に起こる律動性振動の俗称。寒冷刺激や精神感動により,あるいは発熱時に一時的に起こるが,病的なものは,医学用語としては,大部分振顫(しんせん)に属し,一部は痙攣(けいれん)に属する。

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世界大百科事典内の震えの言及

【悪寒】より

…発熱の初めなどに感じる,ぞくぞくとした不快な寒けをいう。顔面蒼白となり,骨格筋の不随意的な震えを伴うことが多い(これを悪寒戦慄(せんりつ)という)。感染によって外因性発熱物質が体内に入ると,白血球などに作用して内因性発熱物質が産生・放出され,血行を介して体温調節中枢の存在する脳の視床下部を特異的に刺激する。…

【体温】より

…環境温が中等度で暑くも寒くもない状態では,皮膚血流を増減させて皮膚温を加減し,熱放散を調節することだけで体熱平衡を維持することができる。この血管運動調節域よりも環境温が低下すると,皮膚血管が収縮し,震えすなわち骨格筋の律動的な収縮によって熱産生を増加させ,またアドレナリンや甲状腺ホルモンの分泌も高まる。環境温が上昇すると,皮膚血管の拡張によって多量の体熱が体表面にもたらされ,対流・放射による熱放散が増加するが,それでも平衡を保つのに不十分なときには発汗が始まる。…

※「震え」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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