刑事施設の秩序を乱す行為を防止するため、被収容者の身体に直接物理的拘束を加える器具をさす。1908年(明治41)に制定され2007年(平成19)に全面的に改められた監獄法の下で用いられた語で、鎮静衣、防声具、手錠、捕縄の4種が認められていた。監獄法にかわって施行された刑事収容施設法では「戒具」という語自体が廃止された。同法では「捕縄、手錠及び拘束衣」という表現が用いられており、その器具の使用に関してはきわめて厳格な要件が設けられている(同法78条)。また、捕縄・手錠の使用については、刑事施設の長の判断を待ついとまがないことが多いため、刑務官の独自の権限で使用できるが、使用後速やかにその旨を刑事施設の長に報告しなければならないこととされる(同法78条1項、刑事施設及び被収容者の処遇に関する規則41条1号)。他方、捕縄・手錠よりは強い拘束力を有する拘束衣の使用については、原則として刑事施設の長の命令により刑務官が使用するものとされ、その命令を待ついとまがないときに限り例外的に命令なしに刑務官が使用できるとする。ただし、この例外的な場合でも、刑務官は速やかに刑事施設の長に報告しなければならない(同法78条3項)。
[石川正興]
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