折句(読み)おりく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

折句
おりく

和歌,俳句雑俳などで,各句の上に物名などを一文字ずつおいたもの。たとえば「から衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬるたびをしぞ思ふ」は「かきつばた」を折込んだ句。江戸時代の雑俳で流行し,五七五各句に折込む三字折,七七の2句に折込む二字折など多くの種類が生じた。

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デジタル大辞泉の解説

おり‐く〔をり‐〕【折句】

短歌俳句川柳などの各句の初めに、物の名や地名などを1字ずつ置いて詠んだもの。「かきつばた」の5字を「ら衣つつなれにしましあればるばる来ぬるびをしぞ思ふ」〈伊勢・九〉と詠み込む類。→沓冠(くつかぶり)

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世界大百科事典 第2版の解説

おりく【折句】

雑俳様式の一つ。元来は《伊勢物語》の,〈かきつばた〉を句頭に折り込んだ和歌ら衣つつなれにししあればるばる来ぬるをしぞ思ふ〉のような,和歌や発句の遊戯として行われた題詠詠み込みであった。1703年(元禄16)ごろに俳諧から独立。初めは,〈ミヤコ 塚や数たんびに戦場〉(《雪の虎》)のように,題と作品の内容とを関係させたが,51年(宝暦1)に,大坂で自由に組み合わせた意味のない2字を7・7の句,3字を5・7・5でまとめる新風がくふうされ,以後,人事句として,とくに上方で流行した。

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大辞林 第三版の解説

おりく【折句】

和歌・俳句・川柳で、五音または三音の語の一音ずつを各句の初めに置いて詠む歌。「かきつばた」を「〈か〉らころも〈き〉つつなれにし〈つ〉ましあれば〈は〉るばるきぬる〈た〉びをしぞ思ふ」と詠む類。

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世界大百科事典内の折句の言及

【アクロスティック】より

…行末の字でさらに仕掛けたものを〈ダブル・アクロスティック〉という。和歌の〈折句〉や〈沓冠〉と似ている。言語遊戯【高橋 康也】。…

【言語遊戯】より

…これを得意としたキャロルのように愛する少女の名を歌いこんで献詩とすることが多い。(2)折句(おりく) 日本的アクロスティックの技法。〈かきつばた〉を隠した〈からころもきつつなれにしつましあればはるばるきぬるたびをしぞおもふ〉(在原業平(ありわらのなりひら))が典型例。…

※「折句」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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