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放火罪 ほうかざいBrandstiftung

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

放火罪
ほうかざい
Brandstiftung

火を放って建造物その他の物件を焼燬 (しょうき) する犯罪。火力によって不特定多数の生命,身体,財産に対し危険をもたらす点で,公共危険罪の典型とされる。日本の刑法では,放火の客体によって,現住建造物等放火罪 (108条) ,非現住建造物等放火罪 (109条) ,建造物以外の物の放火罪 (110条) に区分され,さらに客体の所有関係によって,抽象的危険があれば足りる罪 (108,109条1項) と具体的危険を要件とする罪 (109条2項,110条) にも区分される。

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デジタル大辞泉の解説

ほうか‐ざい〔ハウクワ‐〕【放火罪】

火を放って建造物などを焼く罪。現住建造物等放火罪非現住建造物等放火罪建造物等以外放火罪などがある。→失火罪

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百科事典マイペディアの解説

放火罪【ほうかざい】

火を放って建造物等を焼く罪(刑法108条以下)。公共危険罪として刑は重い。対象により,1.現住の建造物・汽車・電車・艦船・鉱坑の放火(刑は死刑または無期もしくは5年以上の懲役),2.非現住の建造物・艦船・鉱坑の放火(2年以上の有期懲役),3.前記以外の物の放火(1年以上10年以下の懲役)に区分。
→関連項目死刑破廉恥罪

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世界大百科事典 第2版の解説

ほうかざい【放火罪】

火をつけて建造物その他の物を焼く罪。放火罪は個人の財産の保護ではなく,不特定人の生命,身体,財産の保護を目的とする公共危険罪として,古今東西を問わず重罰でのぞまれている。放火罪は客体の相違により4種に分けられる。(1)現住建造物放火罪(刑法108条) 人の住居に使用しまたは人の現在する建造物,汽車,電車,艦船,鉱坑に対する放火は,死刑,無期もしくは5年以上の懲役に処せられる。(2)非現住建造物放火罪(109条) 人の住居に使用していないまたは人の現在しない建造物,艦船,鉱坑に対する放火は,2年以上の有期懲役に処せられる。

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大辞林 第三版の解説

ほうかざい【放火罪】

火を放って建造物その他の物を焼く犯罪。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

放火罪
ほうかざい

火力によって建造物その他の物件を焼損して、公共の危険、すなわち不特定または多数人の生命、身体、重要な財産に対し危険を生じさせる罪。本罪は社会法益に対する罪の一種であり、公共危険犯とよばれ、日本では重罰で臨まれているが、財産犯的な性格をも備えている。
(1)現住建造物等放火罪(刑法108条) 放火して、現に人の住居に使用し、または現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船もしくは鉱坑を焼損する罪であり、死刑または無期もしくは5年以上の懲役に処せられる。
(2)非現住建造物等放火罪(同法109条) 放火して、現に人が住居に使用せず、かつ現に人がいない建造物等を焼損する罪であり、2年以上の有期懲役に処せられる。客体が自己の所有物であるときには、公共の危険を生じさせた場合に限り、6月以上7年以下の懲役に処せられる。
(3)建造物等以外放火罪(同法110条) (1)(2)に記載された物以外に放火してこれを焼損させ、公共の危険を生じさせた場合は1年以上10年以下の懲役、その目的物が自己の所有物の場合には1年以下の懲役または10万円の罰金に処せられる。
(4)延焼罪(同法111条) 自己所有の非現住建造物または建造物以外に放火して、他人の建造物等に延焼させた場合は3月以上10年以下の懲役、他人の建造物以外の物に延焼させた場合は3年以下の懲役に処せられる。
 これらの罪において「放火」とは、目的物を燃焼させることをいい、作為のほか「不作為による放火」、すなわち消火すべき者が消火しない場合も含まれうる、と解されている。次に「焼損」の意義につき、本罪が公共危険犯を基本とし、財産犯的要素も含まれるところから、見解が分かれる。火が媒介物を離れ目的物に燃え移り、独立して燃焼を営みうる状態と解する独立燃焼説、目的物の重要な部分を焼失し、その効用が失われたと解する効用喪失説などがそれである。
 なお、現住・非現住建造物等放火罪については、未遂罪(同法112条)と予備罪(同法113条)も処罰される(ただし、客体が自己の所有する非現住建造物等である場合は除く)。[名和鐵郎]

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世界大百科事典内の放火罪の言及

【危険犯】より

…例えば殺人罪などのように,その規定によって保護しようとする利益(法益)が現実に侵害されることによって成立する犯罪を侵害犯(実害犯)と呼ぶが,これに対し,例えば放火罪,往来危険罪のように,法益侵害の危険の発生のみによって成立する犯罪を危険犯(危殆犯)という。このような危険犯の成立要件となる危険には,程度の差があるので,どの程度の危険を処罰すべきかが問題となる。…

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