(読み)ハイ

デジタル大辞泉 「敗」の意味・読み・例文・類語

はい【敗】[漢字項目]

[音]ハイ(漢) [訓]やぶれる
学習漢字]4年
争い事にまける。やぶれる。「敗者敗戦敗訴敗北完敗惨敗勝敗惜敗大敗不敗優勝劣敗
やりそこなう。「失敗成敗せいはい
くずれてだめになる。「壊敗酸敗腐敗

はい【敗】

[名]戦い試合に負けること。
「―を転じて功と為すべし」〈中村訳・西国立志編
[接尾]助数詞。試合・勝負事などで、負けた回数を数えるのに用いる。上に来る語によって「ぱい」ともなる。「三勝二」⇔

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精選版 日本国語大辞典 「敗」の意味・読み・例文・類語

はい【敗】

  1. 〘 名詞 〙 負けること。やぶれること。また、試合などに負けた回数を数えるのに用いる。
    1. [初出の実例]「敗を転じて功と為すべし」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八)
    2. [その他の文献]〔史記‐管仲伝〕

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普及版 字通 「敗」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] ハイ
[字訓] やぶる・まける・そこなう

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
貝+攴(ぼく)。貝は宝とすべきもの。これを殴(う)って毀敗(きはい)することをいう。〔説文〕三下に「毀(やぶ)るなり」とし、籀文(ちゆうぶん)の字形をあげる。籀文は二貝の形に従う。則の金文は二鼎の形に従う。篆文で貝に従うとする員・(賊)・貳(弐)などは、もと鼎に従う字である。卜文には敗の字形を、宝貝を撃つ形と、また鼎の形に従うものとがあるが、・貳は鼎銘を削ってその誓約を破棄する意であり、敗も聖器を毀敗して盟約を破棄する意であろう。それで敗徳・敗軍、また敗俗・喪失の意に用いる。成敗のように用いる(成)は、聖器としての戉(えつ)(鉞(まさかり))に呪飾の(ずい)を加えて祝う意で、成敗はいずれも聖器を対象とする呪的な方法をいう語である。

[訓義]
1. やぶる、こぼつ、聖器を傷つける。
2. くつがえす、ほろぶ、ついえる、まける、無効となる。
3. そこなう、うしなう、くずれる、くるう。

[古辞書の訓]
字鏡集〕敗 ソコナフ・ヤブル

[語系]
敗beat、(負)biu、背pukは声義に通ずるところがあり、そむくことによって毀敗することを敗という。

[熟語]
敗意・敗衣・敗屋・敗荷敗禍・敗潰・敗壊・敗害・敗・敗棋敗朽・敗興・敗軍・敗鼓・敗歳・敗散・敗残・敗事敗衄・敗酒敗絮・敗将・敗傷敗色・敗水・敗績・敗船敗沮敗走・敗喪・敗俗・敗損・敗退・敗・敗兆敗徴・敗徳・敗・敗筆・敗腐・敗覆・敗物・敗兵・敗敝・敗亡・敗北・敗奔・敗名・敗盟・敗乱・敗爛・敗柳・敗累・敗類・敗礼・敗露
[下接語]
禍敗・潰敗・壊敗・完敗・危敗・幾敗・毀敗・虧敗・敗・朽敗・傾敗・敗・荒敗・興敗・困敗・摧敗・惨敗・失敗・勝敗・衰敗・成敗・惜敗・戦敗・損敗・大敗・退敗・敗・蠹敗・不敗・腐敗・覆敗・亡敗・淪敗・敗・連敗

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