デジタル大辞泉
「文書」の意味・読み・例文・類語
もん‐じょ【文書】
1 書きつけ。書類。ぶんしょ。「古文書」「紙背文書」
2 古文書学で、ある人から他の人にあてて発給され、何らかの効果を期待された書きもの。他の人を意識しないものは記録という。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ぶん‐しょ【文書】
- 〘 名詞 〙 ( 古くは「ぶんじょ」とも )
- ① 文字を用いて書きしるしたもの。書きもの。もんじょ。ふみ。
- [初出の実例]「Prosa〈略〉bunxo(ブンショ)、ショモツノ ツヅキ」(出典:羅葡日辞書(1595))
- 「他の高等官も亦必ず其文書に捺印して」(出典:一年有半(1901)〈中江兆民〉二)
- [その他の文献]〔史記‐始皇本紀〕
- ② 手紙文などの模範文例を集めた本。
- [初出の実例]「Bunjo(ブンジョ)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
もん‐じょ【文書】
- 〘 名詞 〙
- ① 書きもの。書き付け。書類。ぶんしょ。もんぞ。
- [初出の実例]「州使責以二文書一、疑二彼腹心一」(出典:性霊集‐五(835頃)為大使与福州観察使書)
- 「かくのごとく人の嘆きをのぞき給はば、人の嘆き願ひみつべし、となん、もんしょに言へる」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)
- ② 古文書学の用語。第一者から第二者にあてて発給され、何らかの効果を期待されたもの。第一者・第二者とも組織体でも、個人でも、不特定多数でもよい。材質は紙のほか、木・布などがあり、制限がない。第二者を意識しないものは記録という。
もん‐ぞ【文書】
- 〘 名詞 〙 ( 「もんそ」とも ) =もんじょ(文書)①
- [初出の実例]「もんそといふ物見給へつきぬれば、世間のこと侍らぬものなりければ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開上)
ふみ‐がき【文書】
- 〘 名詞 〙 手紙や文章などを書くときの様子。また、書かれた文章や文字の様子。ふみの書きぶり。
- [初出の実例]「あるよからぬふみがきをして」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開下)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「文書」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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文書
もんじょ
広義では,文字によって人の意志を書き記したものであるが,これまで日本の近代史学ではある人(差出人)が,他の人(受取人)に意志を伝え,なんらかの効力を及ぼすことを目的として書き記されたもののみを文書とよぶとして,狭く限定的に解することが多かった。これは文献史料を(1)文書,(2)記録(日記),(3)編著・典籍と3区分する考え方である。しかし近年になって,文書の基本的性質を差出人と受取人を有する点に求めるべきではなく,むしろ他に働きかける,機能するという点を重視すべきだとの提唱もあり,従来の理解には再考が迫られている。なお時代をへだてて残った文書を古文書とよぶ。材質は紙に限定されず,木(木簡など)や布などでも要件をみたせば文書とみなされる。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報
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