電気機械工業(読み)でんききかいこうぎょう

百科事典マイペディアの解説

電気の発生,輸送,利用に関する機器を製造する工業。製品の種類はきわめて多く,統計上は,重電機器(回転電気機器,静止電気機器,民生用電気機器),配線・照明器具,電球,通信機その他(通信機器・無線装置,ラジオ・テレビ,通信機部品・付属品,電子管・半導体素子,電子応用装置,電気計測器),電池に分類されている。しかし,簡単には使用電流の強弱によって強電機と弱電機に,または機器の容量・重量の大小によって重電機と軽電機に分け,強・重電機は発送配電機器,電動機,産業用電気機械などを,弱・軽電機は民生用電気機器や電子機器などを含むとすることがある。 電気機械工業は19世紀半ばの電信機製造に始まり,その後,電話機,発電機,電動機,電球,無線通信機などへ急速に展開,特に第2次大戦後電子工業の急成長により工業の一大分野に発展した。各国とも巨大企業による生産集中度の高いのが特徴で,ことに米国企業の世界的進出が著しい。日本では1873年工部省の工場で電信機を作ったのを最初に,昭和初年までには産業的確立をみ,第2次大戦後の民生用電気機器の爆発的普及,電源開発や電話網拡大などにささえられて急速に成長した。1996年の出荷額は57兆8800億円で,うち発送電・産業用10兆5340億円,家庭用電気機器4兆3580億円,ラジオ・テレビ7070億円,コンピューター9兆7360億円などで,機械工業全出荷額の約40%を占める。輸出も,12兆円を超えているが,近年は,主要輸出仕向国における日本品流入防止措置など,重要な問題に当面するにいたっている。メーカーは日立,東芝のような世界的総合企業や,松下,ソニーのような特定分野での総合企業,また特定品種に特化した専門企業などが中心で,これに多数の部品企業,下請企業が属している。

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世界大百科事典 第2版の解説

電気の利用という共通の目的をもつ機械器具の総称が電気機械で,電気機械の生産を受け持つ機械工業の一分野が電気機械工業である。〈日本標準産業分類〉(1993年10月改訂)における電気機械器具製造業の分類では,(1)発電用・送電用・配電用・産業用電気機械器具製造業,(2)民生用電気機械器具製造業,(3)電球・電気照明器具製造業,(4)通信機械器具・同関連機械器具製造業,(5)電子計算機・同付属装置製造業,(6)電子応用装置製造業,(7)電気計測器製造業,(8)電子部品・デバイス製造業,(9)その他の電気機械器具製造業,の9分類となっている。

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世界大百科事典内の電気機械工業の言及

【機械工業】より

…しかもその資本財機械の発達も欧米にくらべ著しい遅れを余儀なくされた。その典型の一つは,戦前,日本産業のアキレス腱といわれた工作機械工業の発達の遅れや,電気機械工業の生い立ちとその後の発展のゆがみにみることができる。日本における電気機械の製造は,1873年(明治6),当時の工部省電気機械製造所における練習用モールス電信機の製造にはじまる。…

※「電気機械工業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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