新青年(日本)(読み)しんせいねん

日本大百科全書(ニッポニカ)「新青年(日本)」の解説

新青年(日本)
しんせいねん

1920年(大正9)1月より50年(昭和25)7月まで発刊された月刊娯楽雑誌。出発は森下雨村(うそん)を編集長とする、博文館発行の青少年向けの教養総合雑誌であったが、読み物としての海外探偵小説翻訳が人気をよび、その後、日本の新進探偵作家の作品も掲載し、江戸川乱歩横溝正史(よこみぞせいし)、小栗虫太郎(おぐりむしたろう)ら、数多くの探偵作家を生んだ。探偵小説ばかりでなく、久生十蘭(ひさおじゅうらん)、獅子文六(ししぶんろく)、谷崎潤一郎(じゅんいちろう)らの一般小説も数多く掲載し、またコントや囲み記事、漫画なども大正、昭和初期のモダニズムウイットにあふれたものであったので、「新青年趣味」などということばさえ生まれた。時局逼迫(ひっぱく)するにつれて、戦時色を濃くし、探偵小説の色は希薄になった。第二次世界大戦後も、出版社を何度かかえて続刊されたが、その全盛期の特色は失われ、1950年7月で廃刊となった。通計400余冊。

[梶 龍雄]

『『新青年傑作選』全5巻(1969・立風書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア「新青年(日本)」の解説

新青年(日本)【しんせいねん】

推理小説雑誌。1920年―1950年博文館などから刊行。全405冊。海外推理小説の翻訳紹介につとめるとともに,創作の開拓にも力を注ぎ江戸川乱歩小酒井不木甲賀三郎夢野久作浜尾四郎横溝正史小栗虫太郎らが輩出した。
→関連項目海野十三久生十蘭

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