有職・有識(読み)ゆうしき

  • ゆうそく
  • ゆうそく イウ‥

大辞林 第三版の解説

ゆうそく有職
古くは有識と書かれた
深い学識を身につけていること。 いと-の者の限りなむなりかし、さてはうたはいかがありけむ/宇津保 嵯峨院
諸芸諸道にすぐれていること。芸能が上手であること。また、その人。 とりどりに-にめでたくおはしまさふもただことごとならず/大鏡 道長 -のおぼえ高きその人かの人/源氏 若菜下
朝廷や公家の制度・故実などに精通していること。また、その人。ゆうしき。ゆうしょく。 ある-の人、白き物を着たる日は火ばしを用ゐる、苦しからずと申されけり/徒然 213

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (学識のある意で、もと「有識」と書かれたが、官職典故に通じていることをいうようになって「有職」とも書かれるようになる)
① (形動) 学問に精通していること。学識のあること。また、そのさまやその人。ゆうしき。
※続日本紀‐延暦九年(790)七月辛巳「応神天皇命上毛野氏遠祖荒田別、使於百済、捜聘有識者
② 音楽などの諸芸道にすぐれていること。また、その人。
※源氏(1001‐14頃)若菜下「たた今、いうそくおぼえ高き、その人、かの人、御前などにて、たびたびこころみさせ給るに、すぐれたるは、数少なくなりためるを」
③ 才知・人柄・家柄・容貌などのすぐれた人。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「左大将殿にこそ、さるべきよのいうそくはこもりためれど、又、をかしききみたちあまたありて」
④ 朝廷や仙洞をはじめとする公家の儀礼・行事・官職などの故実に通じていること。また、その人。有職家。ゆうしき。
※永昌記‐大治元年(1126)三月一九日「後奏巻数、猶不分明、重可有職歟」
[補注]「有識」「有職」と表記されている用例は「ゆうしょく」か「ゆうそく」か読みが明らかでない。古辞書類は「ゆうしょく」とあるものが多いので「ゆうしょく」と読むべきかとも思われるが、便宜、慣用に従って本項におさめた。

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