中国、唐代の伝奇小説。李復言(りふくげん)の編んだ伝奇集『続玄怪録(ぞくげんかいろく)』に収録。初め放蕩児(ほうとうじ)であった杜子春が、ある仙人に認められ、仙人になるための修行をし、俗界の情念を一つ一つ捨て去ることに成功するが、結局、肉親に対する愛情だけは捨てきれず、ふたたび俗界に戻されるという物語。編者李復言の伝記は伝わらないが、文宗(ぶんそう)の太和(たいわ)年間(827~835)から宣宗(せんそう)の大中(だいちゅう)年間(847~859)にかけて在世した人らしい。この時代は、牛僧孺(ぎゅうそうじゅ)の『玄怪録』をはじめとして、短編小説を集めて小説集を編むことが流行していたから、『続玄怪録』もこの風潮にのって編まれたもので、この小説も李復言の創作ではないかもしれない。芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ)にも、これに基づいた作品『杜子春』がある。
[高橋 稔]
『高橋稔・西岡晴彦訳『中国の古典32 六朝・唐小説集』(1982・学習研究社)』
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