精選版 日本国語大辞典 「林邑楽」の意味・読み・例文・類語
りんゆう‐がく リンイフ‥【林邑楽】

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古代日本に伝わった外来音楽。林邑とは2世紀ごろ、いまのベトナム南部付近につくられたチャンパ国の中国名。インド文化の影響が強い。日本には南天竺(なんてんじく)の僧姿羅門僧正(ばらもんそうじょう)が、林邑の僧仏哲(ぶってつ)とともに唐を経て736年(天平8)に伝えたというが、実際には唐の胡楽(こがく)(外来楽)とも考えられる。752年(天平勝宝4)には大仏開眼供養会で三舞舞われ、809年(大同4)には雅楽寮に楽師が置かれるなど尊重された。その後、唐楽左舞に編入され、今日に至る。「林邑乱声(らんじょう)」のほか、林邑の八楽として『菩薩(ぼさつ)』『陪臚(ばいろ)』『抜頭(ばとう)』『迦陵頻(かりょうびん)』『胡飲酒(こんじゅ)』『蘇莫者(そまくしゃ)』『輪鼓褌脱(りんここたつ)』『剣気(けんき)褌脱』をあげるが、大槻如電(おおつきじょでん)らのように、後の3曲のかわりに『万秋楽(まんじゅうらく)』『陵王(りょうおう)』『安摩(あま)・二ノ舞(まい)』(本来は2曲であるがつねに続けて演奏)を入れる説もある。
[橋本曜子]
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出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
…うち,国風歌舞(計262名)については歌,儛,笛の師と生とを記すのみで個々の種目名を明記しないが,外来系のもの(計147名)には,唐楽,高麗楽,百済楽,新羅楽,伎楽の名がみえる。令制施行後も度羅楽(とらがく),林邑楽,渤海楽が渡来した。まず度羅楽(伝来の経緯も出自も未詳)が奈良時代初期に伝わり,731年(天平3)7月の雅楽寮定員改訂の際に度羅楽生62名が追加された。…
…このような外来楽舞の全盛期は,おそらく752年(天平勝宝4)の東大寺大仏開眼供養あたりであったろう。9世紀初頭までに伝わった外来楽舞としては,唐楽,高麗楽,百済楽,新羅楽,度羅楽(とらがく),林邑楽(りんゆうがく),呉の伎楽などが知られ,このほか渤海楽(ぼつかいがく)の記事もある。 9世紀の半ばごろから,これら外来音楽の内容を取捨整備し,あわせて日本人の好みに合った音楽へ改変する,いわば外来音楽の国風化の気運が高まった。…
※「林邑楽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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