横倉山(読み)ヨコグラヤマ

デジタル大辞泉 「横倉山」の意味・読み・例文・類語

よこぐら‐やま【横倉山】

高知県中央部、高岡郡越知おち町の西方にある山。標高793メートル。地層は4億年以上前のシルル紀のもので、クサリサンゴ三葉虫など化石多数発見されている。鶏冠けいかん山。金峰きんぽう山。

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日本歴史地名大系 「横倉山」の解説

横倉山
よこぐらやま

越知町の中央西部、仁淀によど川本流とそれに合流する大桐おおぎり川の間に東西に連なる山。ほぼ東西に一直線に並ぶ三峰からなり、東から標高七七四メートル、一〇〇九メートル、一〇七三メートル。三岳みたけ(御嶽)金峰きんぽう山・鶏冠けいかん山ともいう。

越知の小盆地を眼下に屹立する雄大な山容は、古来信仰の対象となり、また多様な平家伝承を育ててきた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「横倉山」の意味・わかりやすい解説

横倉山
よこぐらやま

高知県中央部、高岡郡越知(おち)町にある山。最高所の標高は793メートル。山頂は屹立(きつりつ)し、鶏冠山(けいかんやま)、金峰山(きんぽうさん)ともいう。古生層・中生層に花崗(かこう)岩・蛇紋岩が貫入して地質構造は複雑で、化石も多数含まれる。とくに、三葉虫類・サンゴ類・層孔虫類・腕足類などの化石を含む横倉山層はシルル紀の、鱗木(りんぼく)類を含む越知層はデボン紀の標式地とされている。また、石灰岩地に自生する植物も多く、横倉山県立自然公園に指定されており、高知市などからのハイキング客も多い。約1000年前に修験道(しゅげんどう)の霊山として開かれたと伝えられ、また山頂には安徳(あんとく)天皇を祀(まつ)る横倉宮が鎮座し、その西方には安徳天皇御陵参考地がある。

[正木久仁]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「横倉山」の意味・わかりやすい解説

横倉山
よこくらやま

高知県中部,越知町にある山。標高 774m。眼下を仁淀川が流れて眺望がよい。石灰岩,凝灰質岩中に多くの化石を含むほか,頂上付近の原生林をはじめ珍しい植物も多く,南方の大樽ノ滝とともに横倉山県立自然公園に指定されている。安徳天皇隠棲の地といわれ,山上には天皇をまつる横倉宮や杉原神社などがある。

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