日本大百科全書(ニッポニカ) 「横島」の意味・わかりやすい解説
横島
よこしま
熊本県北西部、玉名(たまな)郡にあった旧町名(横島町(まち))。現在は玉名市の南東部を占める。旧横島町は1968年(昭和43)町制施行。2005年(平成17)玉名市に合併。旧町域は外平(ほかびら)山を中心とする孤立丘陵を除けば、全域が加藤清正入国(1587)以降、造成されてきた干拓地からなる。共栄、新栄とよばれる479ヘクタールの干拓地は1972年に入植農家70戸を迎えた大規模圃場(ほじょう)農業地帯で、米、小麦、イグサ、葉タバコ、イチゴ、トマト、カボチャなどの栽培のほかに乳牛も導入した複合経営が基調となっている。また、外平山山麓(さんろく)にはミカン園が広がっており、秋には横島城跡、まぶ遺跡、石塘(いしども)遺跡、ビナワラ貝塚、顕正寺跡巡りなどを兼ねたミカン狩りが盛んである。
[山口守人]
『『横島郷土史』(1979復刊・横島町)』