(読み)カシ

デジタル大辞泉 「樫」の意味・読み・例文・類語

かし【×樫/×橿/×櫧】

ブナ科一群の常緑高木。シラカシアカガシアラカシウラジロガシなどの総称。日本では中部地方から南に生育し、高さ約20メートルに達する。果実どんぐりで、でんぷんを多量に含む。材は堅く、弾力性があり、建築材や農器具材・炭として利用。 花=春 実=秋》
[補説]「樫」は国字
[類語]赤樫白樫粗樫姥目樫

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精選版 日本国語大辞典 「樫」の意味・読み・例文・類語

かし【樫・橿・&JISEBB7;・檍】

  1. 〘 名詞 〙 ブナ科ナラ属の常緑樹。アラカシ、シラカシ、イチイガシ、アカガシ、ツクバネガシ、ウラジロガシなどの総称で、多くは高木。本州の宮城県以南の山地に自生し、人家付近にも植えられる。葉はやや厚く、多くは縁に鋸歯(きょし)があり、柄をもち互生する。若葉にはふつう、毛がある。四~五月頃、新枝の基部に尾状の雄花穂を、また枝先の葉の付け根に一~三個の雌花序をつける。果実は楕円状球形で、半分ほどまで椀状の殻斗(かくと)に包まれたどんぐり状果である。材は堅く弾性があり、器具材、建築材、船舶材または炭材などに用いられる。かしい。かしのき。
    1. [初出の実例]「御諸の 厳白檮(いつかし)が本 加斯(カシ)もと」(出典古事記(712)下・歌謡)
    2. 「樫(カシ)の棒の八角に削たるが、長さ一丈二三尺も有らんと覚へたるを打振って」(出典:太平記(14C後)一七)

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普及版 字通 「樫」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 15画

[字訓] かし

[字形] 国字
堅い木の意。「かし」には古く檮・橿を用い、〔斉明紀、五年〕に「甘檮が丘(うまかしのをか)」とあり、〔新字鏡〕に「橿、年木なり」また〔和名抄〕に「橿 加之(かし)、年木なり」という。またともいう。〔万葉、一一九五〕に「ければ夏樫(懐かし)」のように、「かし」と訓読させている例がある。

[訓義]
1. かし。

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リフォーム用語集 「樫」の解説

ブナ科コナラ属の常緑高木の一群の総称。漢字では樫、橿、と表記される。英語表記では「Oak」であるが、その場合、常緑性のカシと、落葉性のナラの区別がない。建材として代表的な物にはアカガシ(赤樫)があり、木質は国産材の中では極めて重硬で強靭であり、切削などの加工、及び乾燥は困難を極める。柾目面には虎班が現れ、板目面には著しい樫目が見られる。器具材とよく用いられていた。かつては民家の垣根に植樹され、防風林としての機能も果たした。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「樫」の解説

樫 (ケヤキ)

学名Zelkova serrata
植物。ニレ科の落葉高木,園芸植物

樫 (カシ)

植物。ブナ科の常緑高木,園芸植物。アラカシの別称

樫 (カシ・カシイ)

植物。ブナ科ナラ属の常緑高木の一部の総称

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