池川(読み)いけがわ

日本歴史地名大系 「池川」の解説

池川
いけがわ

高清水たかしようず(一一四五メートル)の西斜面にあるなわヶ池から流出し、谷間からの水も集め、約四キロの山中を貫流し正谷まさだにに出る。その下流約五キロにわたり右岸蓑谷みのだに理休りきゆう北野きたの左岸林道りんどう大宮野おおみやの東新田ひがししんでん東上ひがしかみ川島かわしま・東下・出丸でまるの各地内を通り山田やまだ川に合流する。縄ヶ池を水源とするので池川と称した。「三州旧蹟志」に「蓑谷村持山より流出で、同村持山より流出る正谷川と蓑谷村領にて落合、又林道村持山より流出る岩田川と同村領にて落合、野田村領にて山田川へ落合」とある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「池川」の意味・わかりやすい解説

池川
いけがわ

高知県中央北部、吾川郡(あがわぐん)にあった旧町名(池川町(ちょう))。現在は仁淀川町(によどがわちょう)の北東部を占める地域。仁淀川上流、愛媛県境の山間部に位置する。旧池川町は、1913年(大正2)町制施行。1941年(昭和16)富岡村を合併。2005年(平成17)吾川仁淀の2村と合併して、仁淀川町となった。平地に恵まれず、かつては焼畑農業やコウゾミツマタの栽培が盛んで、和紙の産地であり、近世銅山安井)の開発もみられたが、いずれも衰退した。県境近くの平家集落の伝承のある椿山(つばきやま)は、最近まで焼畑が残存したことで有名。近世には伊予松山に通じる街道がここを通過し、土佐藩の番所なども置かれたが、近代以降、国道筋から離れ、過疎化現象が著しい。現在は茶、コンニャク山菜下駄などの木工品を産する。国道439号、494号が通じる。紅葉の名所として知られる安居渓谷は県立自然公園になっている。池川神社池川神楽(かぐら)は、国の重要無形民俗文化財。

[大脇保彦]

『『池川町誌』(1973・池川町)』


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「池川」の意味・わかりやすい解説

池川
いけがわ

高知県北西部,仁淀川町北部の旧町域。四国山地南麓,仁淀川の支流土居川,池川川流域にある。 1913年町制。 2005年吾川村,仁淀村と合体して仁淀川町となった。木材コウゾミツマタなどが主産物。 1955年頃までは焼畑も盛んであった。中心集落の池川はかつて仁淀川舟運の終点で,松山街道,石鎚山登山道の宿駅。国の重要無形民俗文化財「土佐の神楽」を伝える。北部の雨ヶ森を中心として,一帯は安居渓谷県立自然公園に属する。

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百科事典マイペディア 「池川」の意味・わかりやすい解説

池川[町]【いけがわ】

高知県中北部,四国山地中にある吾川(あがわ)郡の旧町。主集落池川は松山街道の要駅であった。茶,ゼンマイを産し,養蚕も行う。スギ,ヒノキの用材を産し木工業が盛ん。池川川上流に安居(やすい)渓谷がある。2005年8月,吾川郡吾川村,高岡郡仁淀村と合併し町制,吾川郡仁淀川町となる。142.68km2。2386人(2003)。

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改訂新版 世界大百科事典 「池川」の意味・わかりやすい解説

池川 (いけがわ)

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