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河川計画 かせんけいかく

百科事典マイペディアの解説

河川計画【かせんけいかく】

利水,治水のための河川開発の総合計画。河川計画には,利水の立場からみれば,水力発電計画,農業・工業用・都市用水の取水計画,水運,排水路,観光等の河川環境の維持・向上・管理を目的とした河川環境保全計画などが柱となっている。
→関連項目河川法治水

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世界大百科事典 第2版の解説

かせんけいかく【河川計画】

河川は,用水,発電,舟運などわれわれの生活に限りない恩恵を与える一方,洪水となって人命や財産を脅かす。昔から人々は河川のほとりに集落を形成し文明を築いてきたが,いかに洪水に対処するかが重要な課題であった。また河川はレクリエーションの場,すぐれた景観をわれわれに提供し,精神的やすらぎの環境としても重要な役割を演じている。このような河川の恩恵を効率よく利用するとともに洪水の害を防ぐことを目的として実施される計画を総称して河川計画と呼んでいる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

河川計画
かせんけいかく

河川を整備するために策定される計画。河川の治水、利水、環境を総合的にとらえ、河川の将来のあるべき姿を想定し、河川整備のあり方を河川整備基本方針としてまとめ、基本方針に沿って30年程度の期間で実施すべき整備の具体的な内容を河川整備計画として策定する。河川整備計画は洪水防御計画(治水計画)、利水計画(低水計画)、河川環境保全計画などで構成される。
 洪水防御計画は洪水の氾濫(はんらん)を防止するために策定する。まず、計画の対象とする降雨(計画降雨)を決め、計画降雨が流域に降った場合の河川の計画基準点における流量ハイドログフ(基本高水(きほんたかみず))を流出解析により算出する。次に、基本高水を処理する方法について検討する。洪水を処理する方法には、河道の拡幅・引堤、築堤・嵩上(かさあ)げ、河床浚渫(しゅんせつ)・掘削、捷水路(しょうすいろ)の開削、河道の直線化などの河川改修により河道の流下能力を増大させる方法(河川改修)、放水路を開削して洪水を分流し河道の負担を減らす方法(放水路開削)、ダムや調節地(池)(遊水地(池))をつくって洪水の一部を貯留して河道の洪水流量を減少させる方法(洪水調節)などがある。基本高水のピーク流量(計画高水(こうすい)流量)を河川改修だけで流下させることができる場合は計画高水流量に対して河道計画をたて、洪水防御計画を策定する。計画高水流量を河川改修だけで流下させることが困難な場合は河川改修と放水路開削、洪水調節などを組み合わせた洪水処理方法を考え、技術的、経済的および環境保全の見地から検討して計画高水流量の河道、放水路、ダム、調節地などへの配分を決める。配分された計画高水流量に対して河道計画、放水路計画、ダム計画、調節地計画などをたて、洪水防御計画を策定する。
 利水計画は河川水を生活用水、工業用水、農業用水などに利用するために策定する。将来の生活用水、工業用水、農業用水などの需要量および維持流量を推定し、渇水基準年(たとえば、10年間の第1位の渇水年)の流況を基準渇水として水の需給関係を検討する。渇水時に需要量が供給量を上回る場合には不足分の水量を開発するためにダム、河口堰や湖沼開発などの計画(水資源開発計画)をたて、河川水に対する需要量を年間を通じて安定して供給できるように利水計画を策定する。
 河川環境保全計画は河川環境を保全、整備するために策定する。河川環境保全計画には河川環境保全整備計画と水質保全計画がある。河川環境保全整備計画は河川空間に対する多様な要望を調整し、河川の自然環境の保全、河川敷の利用を図るように策定する。水質保全計画は水質の汚濁により生活環境や河川の生態系に障害が生じないように、河床汚泥(おでい)の浚渫、浄化用水の導水、浄化施設の設置、下水道整備、工場排水規制などの対策を計画し、水質の保全、改善を図るように策定する。川 登]

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