獅子身中の虫(読み)しししんちゅうのむし

故事成語を知る辞典「獅子身中の虫」の解説

獅子身中の虫

味方でありながら災いをもたらすや、で返す者のたとえ。

[使用例] 獅子身中のになるのか。県の支援をつなぎ止める頼みの綱となってくれるか[真保裕一*ローカル線で行こう!|2013]

[由来] 仏教経典に見られる表現。たとえば、「仁王経そくるいほん」では、王族たちが仏教を迫するのは「師子身中の虫の自ら師子を食らうがごとし(「師子」は「獅子」と同じ。ライオンの体の中に住んでいる虫が、そのライオンを食べるようなものだ)」と批判しています。

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精選版 日本国語大辞典「獅子身中の虫」の解説

しし【獅子】 身中(しんちゅう)の虫(むし)

※法然消息文(1212頃)越中国光明房へ遣はす御返事「およそかくのごときの人は、附仏法の外道也。師子身中のむし也」
浄瑠璃・仮名手本忠臣蔵(1748)七「獅子(シシ)しんちうの虫とは儕(おのれ)が事。我君より高知を戴き、莫大の御恩を着ながら、敵(かたき)師直が犬と成て」

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ことわざを知る辞典「獅子身中の虫」の解説

獅子身中の虫

仏の教えの恩恵を受けながら、仏教に害を与える者。転じて、味方でありながら、内部からわざわいをもたらす者や恩をあだで返す者のたとえ。

[使用例] 政府そのものの中に、政府をあやううすべき獅子身中虫は少なからず宿って居た[徳富蘆花*黒潮|1902~05]

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デジタル大辞泉「獅子身中の虫」の解説

獅子(しし)身中(しんちゅう)の虫

《獅子の体内に寄生して、ついには獅子を死に至らせる虫の
仏徒でありながら、仏法に害をなす者。
組織などの内部にいながら害をなす者や、恩をあだで返す者。
[補説]「獅子心中の虫」と書くのは誤り。

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