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玄学 げんがくXuan-xue

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

玄学
げんがく
Xuan-xue

中国,魏・晋時代におもに流行した学風三玄の学ともいう。当時は,社会的生活を離れて,学理,芸術,人物評価などを論議するいわゆる清談が盛んに行われたが,その学面では『老子』『荘子』『易』を題材として,真存在,真理などに関する抽象的議論が尊ばれた。これが学である。その代表者には何晏 (かあん) ,王弼 (おうひつ) らがあった。

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百科事典マイペディアの解説

玄学【げんがく】

中国,魏晋南北朝時代に盛行した老荘の学。《老子》《荘子》《周易》(〈三玄〉と総称)を重んじ,名学・神仙説などが付加されている。何晏,王弼,阮籍【けい】康郭象,張湛などが代表的学者。
→関連項目南学

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世界大百科事典 第2版の解説

げんがく【玄学 Xuán xué】

中国,魏・晋時代に盛行した《老子》《荘子》《周易》に基礎をおく哲学。これらの書物は〈三玄〉とよばれた。前漢末の揚雄や後漢末の荆州の群雄である劉表(りゆうひよう)のもとにさかえた学団にその起源はもとめられるが,確立者は魏の何晏(かあん)や王弼(おうひつ)たちである。何晏は《論語》の注釈を,王弼は《老子》および《周易》の注釈を著し,天地万物の本体を〈無〉にもとめる形而上学の立場から,漢代の儒学にかわる哲学を樹立した。

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大辞林 第三版の解説

げんがく【玄学】

〔深遠な学問の意から〕
老荘の学。「老子」「荘子」に「易経」を加えて三玄の学ともいう。老荘思想を以て儒教経典を解釈する学問で、魏晋南北朝時代に仏教とともに隆盛をみた。魏の王弼おうひつや何晏かあん、晋の郭象らの学問。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

玄学
げんがく

中国の六朝(りくちょう)、とくに魏(ぎ)・晋(しん)の時代(220~420)に流行した『老子(ろうし)』『荘子(そうじ)』『易(えき)』の3書を尊崇する学風。この三書は「三玄」(北斉(ほくせい)の顔之推(がんしすい)著『顔氏家訓』勉学篇(へん))ともよばれた。玄学の「玄」は、『老子』首章に、道は「玄の又玄、衆妙の門なり」とあるのに由来する。玄学は初め、三国時代魏の正始(せいし)(240~248)のころ、何晏(かあん)や王弼(おうひつ)が『老子』や『易』の思想を好み、その注釈をつくって宣揚したことに始まる。のちには阮籍(げんせき)、稽康(けいこう)、向秀らが出て、『荘子』を重んずるようになった。玄学の特色は、単に『老子』や『荘子』の道家思想を重んずるだけでなく、儒家の経典である『易』も尊び、儒家と道家の二つの思想を調和融合させて、両者に共通する普遍的な道を求めるところにある。この態度は、漢代に儒教だけが国教として特別に尊重されたのに反発して、魏・晋の知識人がさまざまな思想や価値を認めようとした風潮の一つの表れである。注釈の仕方においても、漢代の訓詁(くんこ)学が語句の字義や典故に拘泥するのに対して、玄学家の注釈では語句の表面上の意味よりも、思想の本質を解明しようとする態度が重んぜられた。[小林正美]

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世界大百科事典内の玄学の言及

【玄】より

…また〈玄酒〉といえば祭礼のさいに酒の代用とされる水を意味する。哲学として〈玄〉をとくに強調したのは前漢末の揚雄が《易経》になぞらえてつくった《太玄経》であり,また《老子》の〈無〉に基礎をおく魏・晋の哲学は〈玄学〉とよばれた。【吉川 忠夫】。…

【中国思想】より

…六朝初期,早くも竹林の七賢をはじめとする老荘思想家が輩出し,儒教の礼を無視した行動をとり,また同志の者が集まって清談の会合を楽しむ風が流行した。この時代では儒教の《易経》と《老子》《荘子》を合わせて三玄とよび,その学問を玄学とよんだが,知識人の教養としては儒学よりは玄学の比重が圧倒的に大きくなった。 またこれとともに注目すべきことは,この時代になって初めて仏教が知識人の関心をひくようになったことである。…

【中国哲学】より

…魏の王弼(おうひつ)の《老子注》,西晋の郭象の《荘子注》は,注釈の形を借りながら独自の哲学を展開したもので,六朝のみならず後世を通じて愛読された。また《易経》は儒教の経典の中では最も哲学的要素に富むところから,易・老・荘を合わせて〈三玄〉とよび,その研究を〈玄学〉と名づけ,六朝を通じて盛んに行われた。この老荘の流行から少しおくれて仏教が始めて知識人の関心をひき始めた。…

※「玄学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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