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続成作用 ぞくせいさようdiagenesis

翻訳|diagenesis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

続成作用
ぞくせいさよう
diagenesis

堆積物から固結した堆積岩が形成される過程で生じる諸変化の総称。未固結の堆積物間隙の中には,一般に種々の溶質を含んだ間隙水が含まれている。これが堆積物をつくる粒子との間で化学変化を起す。同時に全体の地圧などによって圧縮され,地熱による温度の上昇などによって間隙水は脱水され,濃い溶液となって化学変化が一層促進される。この間に物質の置換や弱い再結晶作用などが生じて,堆積物が次第に固結していく。続成作用によって粘土泥岩から粘板岩へと変る。 (→固結作用 )  

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デジタル大辞泉の解説

ぞくせい‐さよう【続成作用】

地学で、堆積物が固結して堆積岩になる作用。堆積後、セメント化や再結晶化などによって物理的・化学的に固結する一連の過程を指す。継変作用ダイアジェネシス

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百科事典マイペディアの解説

続成作用【ぞくせいさよう】

石化作用とも。堆積物を固結させ堆積岩に変化させる作用。堆積物が堆積岩に変わるまでには,荷重によって圧力と温度が上昇し,堆積物の粒子間の隙間が狭くなる(圧密作用)とともに粒子間の水が脱水されて方解石などの鉱物が沈殿し(セメント化作用),さらに堆積物粒子が溶解・再結晶するなどの変化が起こるが,続成作用はその総称。

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岩石学辞典の解説

続成作用

堆積物が溜まった後に影響を与えた作用を集積したもの.しかし地質学者によってはこの過程は石化作用が起こる以前のものに限定して用いている.ギュンベルはこの語に変成作用による変化を含めたが[Gümbel : 1868],ウォルターは変成作用の起こる以前の過程に限定し,これが一般に使われている[Walther : 1894, Larsen & Chilingar : 1967].地表に近い条件で起こる岩石の再結晶作用に用いる場合がある[Mason : 1978].一般には堆積物が堆積中および堆積後に,化学的,物理的変化によって固結した堆積岩に変わる現象に用い,積載荷重で生じた圧密による粒子間隙の減少,粒子間隙への物質の沈着など粒子相互を結合する膠結作用,循環水によって化学組成が変化する交代作用などの諸作用が含まれる.続成作用は地表近くで起こる現象で,広い意味では変成作用の一部に含まれ,両者は本質的には連続しているが,通常は常温に近い条件で起こる続成作用と,高温高圧の下で起こる変成作用は区別して扱われる[片山ほか : 1970].一方,風化作用は岩石がゆるく分解し変化する過程なので,普通は続成作用に風化作用は含まれない.ギリシャ語のdiaは通して,genesisは起源の意味.

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世界大百科事典 第2版の解説

ぞくせいさよう【続成作用 diagenesis】

1868年,ドイツの地質学者ギュンベルC.W.von Gümbel(1823‐98)が提唱した用語で,堆積物が沈積してから固化して岩石になるまでの物理・化学的変化過程を意味する。沈積直後の堆積物は間隙に富み,多量の水を含むが,堆積物がしだいに地下深くに埋没され,時間が経過すると,圧力,温度が上昇していく。この過程で堆積物の粒子間隙が減少し,間隙を満たしていた水の移動が起きる。さらに粒子相互の接触面積が広がり,その接触部は応力が集中するため選択的に溶解(圧力溶解作用)することになり,粒子相互の接触は凹凸または縫合関係を示す。

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大辞林 第三版の解説

ぞくせいさよう【続成作用】

堆積物が沈積してから固化して堆積岩になるまでの一連の変化の過程。圧密・膠結こうけつ・再結晶などの現象がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

続成作用
ぞくせいさよう
diagenesis

広義には堆積(たいせき)物が堆積盆で沈積後、固結して堆積岩になる過程をいう。荷重による圧密、粒子を結合させる膠結(こうけつ)、鉱物粒の分解、粒子などの再動、自生鉱物の生成、化学的な置換、造岩鉱物の相変化、有機物の分解および重合などを含む。これらは、埋没による温度・圧力の上昇や岩石―溶液反応による化学的変化および物理的変化によって引き起こされるものである。
 続成作用と、温度・圧力の上昇による変成作用との境界は、人為的に決められたもので、研究者の間でも一致した見解は得られていない。[伊藤谷生・村田明広]

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