デジタル大辞泉
「瘡」の意味・読み・例文・類語
かさ【×瘡】
1 皮膚のできもの、はれもの。また、傷の治りぎわにできるかさぶた。
2 梅毒の俗称。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かさ【瘡】
- 〘 名詞 〙
- ① 天然痘、できもの、はれものなど、皮膚病の総称。また、傷の治りぎわにできるかさぶたをもいう。
- [初出の実例]「天皇と大連と卒(にはか)に瘡(カサ)患(や)みたまふ」(出典:日本書紀(720)敏達一四年三月(前田本訓))
- 「むねに疵ありて、かさと成り」(出典:米沢本沙石集(1283)二)
- ② 特に、梅毒をいう。
- [初出の実例]「傾城おほくあつまりて、市立(いちだち)の人に契る。〈略〉瘡(カサ)をうつりて、一期やまひになるもあり」(出典:仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)四)
くさ【瘡】
- 〘 名詞 〙
- ① 皮膚にできる湿疹などの病気。かさ。くさがさ。
- [初出の実例]「Cusaga(クサガ) フキ イヅル」(出典:日葡辞書(1603‐04))
- 「むかしさる人の手に、くさがおほく出来れば」(出典:咄本・日待ばなしこまざらひ(1684‐88)中)
- ② 赤ん坊の頭や顔などにできる皮膚病。かさ。胎毒(たいどく)。
- ③ 突然起こる熱病に似た病気。古く九州地方の語(日葡辞書(1603‐04))。
- [初出の実例]「従二夜前一くさに振付候て伏居候」(出典:上井覚兼日記‐天正一二年(1584)一一月一三日)
そうサウ【瘡】
- 〘 名詞 〙 皮膚が熱をもち、腫れてうみ、ただれる病気。できもの。瘡病。
- [初出の実例]「瘡之去レ膚如二蛇脱皮一」(出典:業鏡台(1394‐1428頃)作州高福寺紀)
- [その他の文献]〔張巡‐守雎陽作詩〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「瘡」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の瘡の言及
【和泉式部】より
…墓所の一つ京都市中京区の誠心(じようしん)院は,唱導の徒の拠点であった。各地に伝えられる式部の伝説には,瘡(かさ)を病んだ式部が,日向国の法華岳寺の薬師如来に平癒を祈ったが,いっこうに効験がないので〈南無薬師諸病悉除の願立てて身より仏の名こそ惜しけれ〉と詠むと,夢の中に〈村雨はただひと時のものぞかし己が身のかさそこに脱ぎおけ〉という返歌があって,難病もたちまちに平癒したという話や,アユ(鮎)の腸を意味する〈うるか〉ということばを,たくみに詠みこんださまざまな秀歌を作ったという話など,歌にまつわるものが多く,中には小野小町や西行の伝説と同じ内容のものもある。また,佐賀県には,式部が鹿の子であったために足の指が二つに割れており,親がそれをかくすために足袋というものを作ったという伝説もある。…
※「瘡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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