日本歴史地名大系 「真壁城跡」の解説
真壁城跡
まかべじようあと
真壁城跡
まかべじようあと
真壁城跡
まかべじようあと
阿武隈高地東縁から東方に発達した低位丘陵の東端部の、海岸線から一キロ入った海岸段丘上に立地する。一四世紀末から一五世紀初頭頃に築城され、一六世紀に盛期を迎えた。昭和五〇年(一九七五)・翌五一年に調査を実施。城跡は四つの郭で構成され、居館を中心に三方に張出す台地をそれぞれ郭としている点に占地上の特色がある。この占地は南東方を意識した構えである。郭内には掘立柱建物跡が数多く検出され、建替えが幾度か繰返されたことが推定される。そのほか竪穴住居跡・溝跡なども検出されている。出土遺物をみると、龍泉窯系青磁・白磁、景徳鎮窯系染付などの輸入陶磁をはじめ、美濃・瀬戸などの搬入品、それと在地産の陶磁器、聖宋元宝・鉄滓・小札・釘などの金属製品、漆器・石製品などがある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報