祝福の気持ちをこめてうたう歌で,日本の民謡の中に大きな部分を占めている。祝儀歌(唄)ともいう。うたわれる機会は,正月,作業始め,作業納め,収穫祝い,婚礼,新築祝いなどである。日本には昔から,かくあれかしと望むことをことばにして発唱すると,そのことばに内在する言霊(ことだま)の力でことばどおりの結果が実現するという信仰があり,それが祝歌のうたわれる根本にある。祝福の歌詞には類型があり,ほとんど全国的に共通している。最も普遍的なものは〈めでためでたの〉などであるが,家ぼめの〈ここのおうちはめでたいおうち〉とか,豊年予祝の〈ことし豊年〉,長寿祝いの〈お前百まで〉などは全国どの土地の祝歌にも見られる。宮城県の《さんさ時雨》や関東の《これさま》など各地にそれぞれ代表的な祝歌がある。万歳(まんざい),春駒,大黒舞などという祝歌を職業としてうたい歩く芸人も昔からおり,祝言のことばをもって各戸を祝福に訪れている。
執筆者:仲井 幸二郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…土搗歌(どつきうた),胴突歌ともいう。労作歌,祝歌(いわいうた)の一種で,家の建築の際などに土台を固めるための地搗き作業に歌われる。地搗き作業は地盤を固める目的のほかに,強力な霊力を土中に搗き込める信仰的な色彩があり,それは地搗きの動作や歌詞の中に残っている。…
※「祝歌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
半夏ともいう。七十二候の一つで,本来は夏至後 10日目から小暑の前日までをいったが,現行暦では太陽の黄経が 100°に達する日 (7月1日か2日) を半夏生とし,雑節の一つとして記載している。この頃半...