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えた(読み)エタ

デジタル大辞泉の解説

えた〔ゑた〕

中世および近世における賤民(せんみん)身分の一。江戸時代には非人(ひにん)とよばれた人々とともに士農工商の下におかれ、居住地も制限されるなど、不当な差別を受けた。主に皮革業に従事し、犯罪者の逮捕や罪人の処刑などに使役された。明治4年(1871)の太政官布告で法的には平民とされたが、なお「新平民」とよばれた。社会的差別は今も残存している。→部落解放運動
[補説]中世以降、差別視して「穢多」の字をあてた。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

穢多
えた

封建時代の主要な賤民身分。語源はたかの餌取 (えとり) という説があるが,つまびらかでない。南北朝時代頃から卑の意味をもつ穢多の字があてられるようになった。鎌倉,室町時代には寺社に隷属する手工業者,雑芸人らを,穢多,非人,河原者,散所 (さんじょ) などと呼んだが,まだ明確な社会的身分としての規定はなく,戦国時代に一部は解放された。江戸時代に入り封建的身分制度の確立とともに,没落した一部の住民をも加えて,士農工商の身分からもはずされた最低身分の一つとして法制的にも固定され,皮革業,治安警備,清掃,雑役などに職業を制限された。皮多長吏,その他の地方的名称があったが,非人よりは上位におかれた。職業,住居,交際などにおいて一般庶民と差別され,宗門人別帳 (→宗門改帳 ) も別に作成された。明治4 (1871) 年8月 28日太政官布告でその身分制は廃止され,形式的には解放されることになった。幕末には 28万人を数えた。 (→ , 部落解放運動 )  

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