デジタル大辞泉 「賤」の意味・読み・例文・類語
せん【賤】[漢字項目]
1 身分が低い。いやしい。「貴賤・
2 さげすむ。いやしむ。「賤称」
3 自分をけんそんしていう語。「
[難読]
上代に見られる「しづえ(下枝)」など、下を表わす語「し(下)」に由来する。「づ」が古くから濁音であったかどうかは定かではないが、「日葡辞書」の「Xizzu(シヅ)」により中世末期には濁音であったことがわかる。近世には自称として用いられた。

相如伝〕に「頸血を以て大王に濺(そそ)ぐことを得ん」とみえる字で、さっと濺ぐというほどの意である。
▶・賤
▶・賤芸▶・賤工▶・賤降▶・賤行▶・賤才▶・賤士▶・賤子▶・賤市▶・賤事▶・賤室▶・賤質▶・賤者▶・賤儒▶・賤售▶・賤酬▶・賤小▶・賤妾▶・賤称▶・賤職▶・賤臣▶・賤人▶・賤斥▶・賤息▶・賤俗▶・賤卒▶・賤内▶・賤値▶・賤売▶・賤微▶・賤貧▶・賤品▶・賤侮▶・賤夫▶・賤俘▶・賤房▶・賤貿▶・賤末▶・賤民▶・賤吏▶・賤累▶・賤隷▶・賤劣▶・賤老▶・賤陋▶・賤穢▶
賤・鄙賤・微賤・貧賤・野賤・庸賤出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
→良賤
…したがって,いわゆる部落差別が本格化したのは,江戸時代の幕藩体制のもとでのことであった。部落差別は,確かに明治維新以降の近代化による政治・経済・社会のひずみとも密接な関係にあるとはいえ,江戸時代における武士・百姓・町人・賤民の身分格差のなかで最底辺におかれていた賤民身分の人々に対する格別の差別意識に深い根を下ろしており,その意識が,社会的偏見に凝縮されて,交際,婚姻等々の面での苛酷な差別を,現代にいたるまで存続させてきていると考えられるからである。 江戸時代における被差別部落の中核部分をなしたのは〈えた〉であったが,その名で呼ばれる人々の存在は,いちはやく中世,鎌倉時代末期の文献で〈穢多〉という漢字表記とともに確認される。…
※「賤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...