竹馬の友(読み)チクバノトモ

デジタル大辞泉 「竹馬の友」の意味・読み・例文・類語

ちくば‐の‐とも【竹馬の友】

幼いころに、ともに竹馬に乗って遊んだ友。幼ともだち。幼なじみ。
[類語]面識顔馴染み顔見知り馴染み幼馴染み昔馴染み知人知り合い知己知音存じ寄り隣人旧友旧知旧識故人故旧古馴染み幼友達知る近付き

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精選版 日本国語大辞典 「竹馬の友」の意味・読み・例文・類語

ちくば【竹馬】 の 友(とも)

  1. 幼年時代に、ともにたけうまに乗って遊んだ友人。おさない時からの親しい友だち。おさなともだち。
    1. [初出の実例]「いつ迄も竹馬の友はもう覚」(出典:雑俳・軽口頓作(1709))

竹馬の友の補助注記

殷浩(いんこう)と並び称されていたが、内心は共に競い合う仲であった中国、東晋の桓温(かんおん)は、殷浩がおさない時には自分の棄てた竹馬を使っていたと、自分の優位を人に語ったという「晉書」殷浩伝の故事に基づく。

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故事成語を知る辞典 「竹馬の友」の解説

竹馬の友

幼いころからの親しい友人のこと。

[使用例] メロスには竹馬の友があった。セリヌンティウスである。今は此のシラクスの市で、石工をしている[太宰治走れメロス|1940]

[由来] 「晋書いんこう伝」に載っている故事から。四世紀の中国、東晋王朝の時代のこと。武将かんおんは、自分のことを豪傑だと思っていたので、幼なじみで学者肌の殷浩と並び称されることに、不満を抱いていました。そして、殷浩のことを見下して、「幼いころ、われわれはちくに乗って一緒によく遊んだが、あいつは、私が棄てたちくを、よく使っていたよ」と述べていた、ということです。なお、この「ちく」は、竹の棒にまたがって、馬に見立てて遊ぶおもちゃで、日本でいう「たけうま」とは異なります。

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ことわざを知る辞典 「竹馬の友」の解説

竹馬の友

幼年時代にたけうまでともに遊んだ仲のよい友人。幼時からの親しい友。おさなともだち。

[解説] かんおんは、いんこうと並び称されていたが、殷浩がおさない時には自分の棄てた竹馬を使っていたと、自分の優位を人に語ったという「晋書―殷浩伝」の故事によることば。

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世界大百科事典(旧版)内の竹馬の友の言及

【竹馬】より

…《守貞漫稿》に,江戸で竹馬というのは7,8尺の竿に縄をもって横木をくくりつけ,足かかりとするとして示している図は,現在の形式と同じであり,江戸末期にでき上がったものといえよう。いずれにしても竹馬は子どもの遊びとして長い歴史を保ち,幼時から親しい友人を竹馬(ちくば)の友というのも《晋書》殷浩伝の記事に由来する。2本足のものを川渡りや雪降りの際におとなが用いた地方もある。…

※「竹馬の友」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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