管理図(読み)かんりず

デジタル大辞泉の解説

かんり‐ず〔クワンリヅ〕【管理図】

control chart》製品の品質管理に使われるグラフ。定期的にサンプリングを行い、各種測定値の平均値やそのばらつきなどを時系列にプロットし、管理限界の上方または下方に逸脱した製品群を取り除いたり、異常発生の原因究明に役立てたりする。

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百科事典マイペディアの解説

管理図【かんりず】

大量生産工場で製品の品質管理に用いられる図表。グラフ上に製品の品質または製造条件を示す点を打ち,点が統計的に求められた管理限界の内側に収まっていれば製造工程は安定な状態と判断し,限界の外に出る点があるときはその原因を捜して対策をとる。米国ベル電話研究所のW.A.シューハートが創始者で,1920年代から管理図に関する諸論文によって基礎を確立した。強さ,太さ,純度,収率,コスト,温度などのような計量値によって管理するエックスバーアール管理図,製品の不良率を表すp管理図,不良個数を表すpn管理図,織物のきずの数などのような欠点数を示すc管理図,u管理図などがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

かんりず【管理図 control chart】

製品の品質管理に用いられる図表。近代科学が発展を遂げた19世紀の後半において,物を作る方式として大量生産の技術が研究され始め,標準化の原理が生みだされた。これは材料や製造方法を同じ条件に設定することによって均質な製品を能率よく作り出そうとするものである。この考え方により分業が可能になり工業近代化がおおいに促進されることとなった。しかし製品の品質に影響を及ぼす原因は無限にあり,製品のばらつきをまったくなくすことは,技術的にも経済的にも不可能である。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

管理図
かんりず
control chart

製品の安定生産をチェックする図表。製品の品質管理技術の代表的な手法の一つで,製品品質のばらつきが許容範囲にあるかどうかを監視するために使われる。管理図は製品の品質特性 (寸法,重さ,強さなど) を縦軸に,生産日付を横軸とし,限界とする一定の特性を縦軸にとって,その上限と下限の2線を横軸に平行に引き,2線の間を品質の管理限界とする。図上に生産される製品の品質を表わす点を打っていき,その点が限界の外に出た場合は製造工程や原材料に異常があることを示すものとして,その原因を分析して修正する。品質の平均値,品質の中央値,不良率,欠点数,最大値と最小値のそれぞれを用いる種類がある。なお管理図とは,経営管理図その他各種の管理用図の意味にも用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

管理図
かんりず
control chart

広義には管理手段として用いられる各種の図表を総称するが、狭義には、統計学的確率論を基礎にして品質管理を行うための図をいう。一般に狭義の管理図をさし、以下、それについて説明する。同一製品を大量に生産する場合、同一生産工程で生産されても、その品質はさまざまな原因によってばらつきをもつのが普通である。このばらつきを一定許容範囲内に収め、範囲外に出る原因を除去することを目的としてつくられるのが管理図である。このような管理図にもまた各種あるが、例示したは、代表的な3σ(シグマ)法による(バーエックス)管理図である。平均値の上下の3σ(標準偏差の3倍)にあたる点を通る線を上下の限界とし、品質を示す指標(もっとも単純な例は寸法)がこの範囲にあれば正常とする。工程のなかから試料(サンプル)を抽出して検査・測定し、その値を図上に打点し、その値が限界外に出たとき、異常が発生したとみなして対策を講じることにより、品質のバラツキを抑えることができる。[森本三男]

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