粗粗(読み)アラアラ

デジタル大辞泉 「粗粗」の意味・読み・例文・類語

あら‐あら【粗粗】

[副]《形容詞「あら(粗)し」の語幹を重ねた形》詳細、またていねいではなく、大ざっぱに行うさま。だいたい。ざっと。「事情粗粗申し述べた通りです」
[類語]ざっとおよそおおよそおおむねあらかたあらまし大ざっぱおおまか粗らか粗い粗っぽい粗削り粗放粗略粗雑粗笨そほん雑駁ざっぱく大つかみ丼勘定ラフ

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精選版 日本国語大辞典 「粗粗」の意味・読み・例文・類語

あら‐あら【粗粗】

  1. 〘 副詞 〙
  2. 詳細、丁寧にではなく物事を行なうさまを表わす語。おおよそ。ざっと。概略
    1. [初出の実例]「少水を将て器に置きて、略(アラアラ)右の手を浄む」(出典:南海寄帰内法伝平安後期点(1050頃)一)
    2. 「あらあら云て聞かせんとて」(出典:太平記(14C後)一七)
  3. ( 多く「と」を伴って ) 大まかなさま、きめがあらいさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「あらあら、如何。粗也。をろをろといへるも同詞歟」(出典:名語記(1275)九)
    2. 「口ちいさく歯並あらあらとして白く」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)一)

あらあら‐し【粗粗】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 ( 「あらあらし(荒荒)」と同語源 ) 作りかたなどが粗雑である。そまつである。
    1. [初出の実例]「はかなく作りたる家なりけり。まだいとあらあらしきに、網代屏風など御覧じも知らぬしつらひにて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)浮舟)
    2. 「あらあらしきこの薄衣」(出典:歌舞伎・鳴神(1742か))

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普及版 字通 「粗粗」の読み・字形・画数・意味

【粗粗】そそ

あらまし。

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