粗方(読み)アラカタ

デジタル大辞泉 「粗方」の意味・読み・例文・類語

あら‐かた【粗方】

[名]
全部とまではいかなくても、ほぼそれに近い部分。大部分。「クラス粗方が進学希望だ」
(副詞的に用いて)
㋐大部分。およそ。「仕事粗方かたづいた」
㋑だいたいの数量をいうときに用いる。およそ。ざっと。あらあら。「参加人員は粗方五〇人だ」
[形動ナリ]手の入れ方などが細かい所まで行き届いていないさま。粗雑である。
「次公が注は―なり」〈四河入海・五〉
[類語]粗粗あらあら粗らかざっとおよそおおよそおおむねあらまし大ざっぱおおまか粗い粗っぽい粗削り粗放粗略粗雑粗笨そほん雑駁ざっぱく大つかみ丼勘定ラフたいてい一般全般に総じて概して多くおしなべて大概普通通例通常一体に総体・広く・遍く概要概略大要大筋概括粗筋大意大略大綱概況大枠輪郭アウトライン縮図レジュメ抄録摘要提要梗概ほとんど大部分大方大抵大半大多数絶対多数九分通り十中八九九分九厘百般万般多数数多無数あまた通じてほぼ大体

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精選版 日本国語大辞典 「粗方」の意味・読み・例文・類語

あら‐かた【粗方】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 気の配り方、手の入れ方などが細かい所まで行き届いていないさま。粗雑。
    1. [初出の実例]「此の時に畢公に命、周公のみやこを洛えうつされた。あらかたにあったをねんごろにわけ定めさせられたぞ」(出典:玉塵抄(1563)一五)
  3. ( 副詞的に用いることが多い ) ほとんど全部。だいたい。
    1. [初出の実例]「方与にあらかた載せうぞ」(出典:玉塵抄(1563)三五)
    2. 「物の理、世の態も、早や荒方(アラカタ)は窮め学びつ」(出典蓬莱曲(1891)〈北村透谷〉一)

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