(読み)キュウ

デジタル大辞泉 「級」の意味・読み・例文・類語

きゅう【級】[漢字項目]

[音]キュウ(キフ)(呉)(漢) [訓]しな
学習漢字]3年
一段一段と区切られた順序。「下級階級高級初級昇級上級進級低級等級特級
学校のクラス。組。「級長級友学級原級同級
うちとった首。「首級

きゅう〔キフ〕【級】

[名]
物事を上下の地位・段階に分ける区切り。階級。等級。「柔道のが上がる」
学校で、同一の学年。また、学級。組。クラス。「彼はぼくより一つが上だ」
写真植字の文字の大きさの単位。一級は4分の1ミリ。
[接尾]
名詞に付いて、その程度であることを表す。「国宝の重要文化財」
珠算や柔・剣道など、技能の段階に応じて免許状を発行するようなものについて、その程度・段階などを表すのに用いる。「珠算三」「二整備士」
軍艦や自衛隊の艦船における同型艦のまとまりを表す。一般に、その級で最初に建造された艦の名を冠する。「超」「ニミッツ航空母艦」
助数詞
㋐学校で学級を数えるのに用いる。「一学年を五に分ける」
階段一つ一つを数えるのに用いる。
「入口の石段を二三―上ると」〈芥川・仙人〉

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精選版 日本国語大辞典 「級」の意味・読み・例文・類語

きゅうキフ【級】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
      1. (イ) 段階。進歩の程度によって設けた位。等級。
      2. (ロ) 学校で同一の学年、学級、クラス、組。
        1. [初出の実例]「算術の勝負や清書の点取ではややもすると敗北するが、其でも級の第一を占めて居た」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉一)
    1. 階段の一つ一つの段。
      1. [初出の実例]「階子あり、級を拾ふて上るべし」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙
    1. ( 中国で、秦の時代、敵の首を一つ斬れば爵一級を与えられるというところから ) 戦争で斬った首の数をかぞえるのに用いる。
      1. [初出の実例]「残る凶徒の頸をば千七百余きう」(出典:幸若・本能寺(室町末‐近世初))
      2. [その他の文献]〔史記‐平準書〕
    2. 学校で、学級を数えるのに用いる。
      1. [初出の実例]「太田豊太郎といふ名はいつも一級の首にしるされたりしに」(出典:舞姫(1890)〈森鴎外〉)
    3. 階段の一つ一つの段を数えるのに用いる。
      1. [初出の実例]「主人先昇階、一級して脱履、傍東欄、四五級昇後」(出典:台記‐保延二年(1136)一二月一三日)
    4. 珠算、柔・剣道など免許状を発行するようなものについて、程度、段階などを表わすのに用いる。また、もと酒の等級についてもいった。「珠算三級」「一級建築士」
    5. 名詞に付けて、その程度であることを表わすのに用いる。
      1. [初出の実例]「おたけさん級の娘なら」(出典:星座(1922)〈有島武郎〉)
      2. 「堂々として、大臣級の人だと思はれた」(出典:話の屑籠〈菊池寛〉昭和八年(1933)二月)
    6. 写真植字の字体の大きさをいう単位。四分の一ミリメートルを一級とする。〔実用印刷技術(1957)〕

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普及版 字通 「級」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)
10画

[字音] キュウ(キフ)
[字訓] しな・きざはし

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(及)(きゅう)。に後ろより相及ぶ意がある。〔説文〕十三上に「絲の第なり」とあり、機織の糸を次第することをいう。転じて段階・階級の意となる。〔礼記、曲礼上〕「を拾(わた)り足を聚む」とは、一段ずつ足をそろえて登ることで、いま神職作法として残されている。

[訓義]
1. いとのついで。機織の糸を次第すること。
2. しな、くらい、等級。
3. きざはし、階段。
4. 首級、しるし。秦では首一を以て位一級をすすめた。

[古辞書の訓]
名義抄 ツイデ・コシ・スミヤカナリ・カサナル・シナ・ツク

[熟語]
級紀・級差・級職・級数・級頭・級等・級別
[下接語]
下級・階級・学級・官級・勲級・計級・功級・高級・爵級・首級・殊級・受級・昇級・拾級・上級・進級・数級・積級・層級・多級・壇級・超級・低級・等級・班級・俘級・名級

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「級」の解説

文字の大きさを表わす単位。メートル基準で、1級は4分の1mm(0.25mm)。写植システムから生まれた単位で、おもに商業デザイン分野で使われている。Qと表記することもある。字送り行送りを表わす場合も4分の1ミリ単位だが、こちらは「歯」と呼ぶ。歯は「H」と表記することもある。

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