(読み)リョウ

デジタル大辞泉 「料」の意味・読み・例文・類語

りょう【料】[漢字項目]

[音]リョウレウ)(呉)(漢) [訓]はかる
学習漢字]4年
見当をつけてはかる。おしはかる。「料簡りょうけん料理思料予料
あることのために使うもの。「料紙衣料飲料原料香料材料資料飼料食料染料塗料燃料肥料
代金。「料金過料給料見料稿料席料送料損料無料
「料理」の略。「料亭
[名のり]かず

りょう〔レウ〕【料】

ある事に支払う金銭。代金。「入場」「原稿
ある事に使用するもの。材料。しろ。
御笏おんしゃくの―とした一位の木(=アララギ)を産するのでも名高い」〈藤村夜明け前
目的理由。ため。
つばくらめのもたる子安の貝を取らむ―なり」〈竹取
[類語]材料素材ざい資材原料マテリアルマチエール

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「料」の意味・読み・例文・類語

りょうレウ【料】

  1. 〘 名詞 〙
  2. [ 一 ]
    1. 器具、衣服、飲食物など、何かの用にあてる物。ある物事に使用する物。
      1. [初出の実例]「食薦六枚輦籠一口〈已上祭料〉庸布二段、〈略〉輦籠一脚〈已上祓料〉」(出典:延喜式(927)一)
    2. ある物を作るための材料。資料。
      1. [初出の実例]「祝詞当色袍一領料。紺絁三丈七尺。裏料緑帛三丈五尺」(出典:延喜式(927)一)
    3. ある物事のもとになるもの。根拠となるもの。
      1. [初出の実例]「女御殿の宮ばらの大将のめでたきさいはひのれうなりけり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上上)
    4. 僧などへのお礼の用にあてる物。布施(ふせ)
      1. [初出の実例]「そのちかき寺にも御誦経せさせ給へとて、そのれうのもの、文などかきそへてもてきたり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)浮舟)
    5. ある用にあてる人。召し使ったり、身近に従えたりするための人。
      1. [初出の実例]「かしづきなどしたしう身にそふべきは、いみじうえりととのへて、その日の夕つけてまゐらせたり、〈略〉捨つべうもあらず、とりどりなる童べのやうだい・かたちをおぼしわづらひて、いま一ところのれうをこれよりたてまつらばやなど、笑ひ給ふ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
    6. 何かの代償とするための金品。費用。代金。料金。
      1. [初出の実例]「ないしのかんの殿に、きぬ百疋、あや廿疋、おり物、うすもの、そめくさなどはことにたてまつり給、をはりのかみにれうを給ひてせさせ給ふ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上上)
    7. 名詞助詞「の」を伴ったものに付いて、そのものに、利益・恩恵を与えることを表わす。利益。便益。
      1. [初出の実例]「供の随身どもの、さきを忍びやかにみじかう、おのが君たちのれうに追ひたるも、遊びにまじりてつねに似ずをかしう聞ゆ」(出典:枕草子(10C終)七七)
  3. [ 二 ] 形式名詞として用いる。
    1. 意志を持って行なう動作の目的を表わす。ため。
      1. [初出の実例]「なしの用にかあらんと申。答ての給やう、つばくらめのもたる子安貝をとらんれう也との給」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. いろいろな連体修飾の語を受けて、その事柄が他の事柄の理由・原因・根拠であることを表わす。わけ。せい。ため。
      1. [初出の実例]「かぜなどのれうにておはしましけるにや、ひが事ぞつねにし給ける」(出典:今鏡(1170)七)

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