紫尾山(読み)しびさん

日本歴史地名大系 「紫尾山」の解説

紫尾山
しびさん

宮之城町北西端、出水いずみ市との境にある。標高一〇六六・八メートル。東西に連なる一〇〇〇メートル内外の出水山地(紫尾山地)主峰。同山地は北薩地方を二分して東西に横たわる峻険な壮年期の山地で、北側は出水平野、南側は川内せんだい川流域の盆地群である。貞観八年(八六六)四月七日正六位上から従五位下に叙せられた「紫美神」を祀る山(三代実録)山名の由来を「三国名勝図会」は、年代は不詳だが、一夜空覚の夢に当山の神が現れ、社寺を建立して三密の旨を修し大乗の法を広めるよう告げた。夢が覚めると紫雲が上宮から下宮へとたなびく霊瑞があったことから、紫尾山と名付けたとする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「紫尾山」の意味・わかりやすい解説

紫尾山
しびさん

鹿児島県北西部,出水市さつま町の境にある出水山地の主峰。標高 1067m。別称上宮山。円頂型の孤峰で,砂岩頁岩互層からなり,地形浸食が進み険阻である。ブナカシモミタブなどの巨木や珍しい高山植物が群生し,またカンランの産地として知られている。川内川流域県立自然公園に属する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「紫尾山」の意味・わかりやすい解説

紫尾山
しびさん

上宮山(かみみややま)ともよぶ。鹿児島県出水市(いずみし)と薩摩(さつま)郡さつま町の境にある山。標高1067メートルで出水山地の主峰となっている。この山地は川内(せんだい)川流域と出水平野との分水界でもある。山麓(さんろく)には森林が多く、モミの原生林がみられ、山頂付近では高山植物もみられる。山頂には紫尾神社(上宮)があり、天草(あまくさ)や霧島(きりしま)など展望がきく。川内川流域県立自然公園に指定され、さつま町側からは山頂まで車で登れる。東麓に紫尾温泉(硫黄(いおう)泉)もある。

[塚田公彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

事典・日本の観光資源 「紫尾山」の解説

紫尾山

(鹿児島県薩摩郡さつま町)
かごしま よかとこ100選 四季の旅」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

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