コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

綾鼓 アヤノツヅミ

5件 の用語解説(綾鼓の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

あやのつづみ【綾鼓】

謡曲。四番目物宝生(ほうしょう)金剛流。女御に対するかなわぬ恋に絶望して死んだ庭掃きの老人の妄執を描く。→恋重荷(こいのおもに)

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

綾鼓【あやのつづみ】

能の曲目。四番目物。怨霊(おんりょう)物。宝生流金剛流喜多流現行。いやしい老人が女御を恋するという大胆な設定。綾で張った鳴らぬ鼓が嘲笑(ちょうしょう),試練の道具となり,憤死した老人の亡霊が女御を責めぬく。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

あやのつづみ【綾鼓】

能の曲名。四番目物。原拠と思われる《綾太鼓(あやのたいこ)》は世阿弥以前の作。シテは庭掃きの老人。女御(にようご)(ツレ)の姿を見て恋におちいった老人(前ジテ)に,廷臣(ワキ)が女御の言葉を伝える。池辺の木に掛けた鼓を打ってその音が御殿に聞こえたら会ってやろうというのである。老人は懸命に打つが鼓は鳴らない(〈クセ〉)。綾を張った鼓だから当然なのだが,なぶられた老人は池に身を投げて恨み死する。たたりを恐れる廷臣の勧めで池辺に来た女御の前に,老人の怨霊(後ジテ)が髪振り乱したすさまじい形相で現れ,女御を責めさいなみ,恨みの声を残してまた池の中へ消えて行く(〈中ノリ地〉)。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

あやのつづみ【綾鼓】

能の一。四番目物。庭掃きの老人が、見初めた女御から綾張りの太鼓を渡され、鳴ったら会うといわれる。音の出ないのを嘆いて老人は池に身を投げ、怨霊おんりようとなって女御を苦しめる。 → 恋重荷こいのおもに

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

綾鼓
あやのつづみ

能の曲目。四番目物。宝生(ほうしょう)、金剛(こんごう)流現行曲。喜多(きた)流は土岐善麿(ときぜんまろ)の改作で、1952年(昭和27)に復曲。世阿弥(ぜあみ)の伝書にいう古作『綾の太鼓』が原作。老いらくの、しかもまったく身分違いの恋という大胆な設定である。同じテーマを世阿弥が書いた『恋重荷(こいのおもに)』に比べると、『綾鼓』は古代的な情念の荒々しさに貫かれている。臣下の者(ワキ)が出て、庭掃きの老人(前シテ)が女御(にょご)(ツレ)に恋していることを述べ、老人を呼び出して試練を与える。鼓の音が皇居に聞こえたら思いをかなえようという女御の伝言である。鳴るはずのない綾で張った鼓とは知らず、一縷(いちる)の望みに老人は挑戦し、絶望し、池に身を投げて死ぬ。女御に呪(のろ)いがかかる。白髪を振り乱した老人の悪霊(後シテ)は、女御を責めさいなみ、恨みのまま、また池に沈んでいく。土岐善麿の改作には近代的な解釈と処理がみられる。三島由紀夫はその『近代能楽集』にこの能を現代劇に翻案し、1956年(昭和31)武智(たけち)鉄二演出により、能と狂言の役者、新劇俳優の共演でみごとな成果を収めた。[増田正造]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

綾鼓の関連キーワード恋重荷一番目物梅枝鬼畜物祝言能直面物百万四番目物物狂い能初番目物

今日のキーワード

ネコノミクス

猫が生み出す経済効果を指す造語。2012年に発足した安倍晋三内閣の経済政策「アベノミクス」にちなみ、経済が低迷する中でも猫に関連するビジネスが盛況で、大きな経済効果をもたらしていることを表現したもの。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

綾鼓の関連情報