きつい

大辞林 第三版の解説

きつい

( 形 ) [文] ク きつ・し
すき間やゆとりがなくて、きゅうくつである。 「 - ・い靴」 「スケジュールが-・い」 「帯を-・くしめる」
耐えられないほど激しい。苦痛なほど厳しい。 「 - ・い仕事」
性格が強い。勝気だ。 「 - ・い性格」 「 - ・い顔つき」
刺激の度合が強い。 「 - ・い日ざし」 「 - ・い酒」
程度がはなはだしい。並々でない。 「風が-・い」 「私も-・い鶉うずら好き/咄本・鹿の子餅」
大したものだ。素晴らしい。 「お娘御の三味線は-・いものでござる/咄本・鯛の味噌津」
[派生] -が・る ( 動五[四] ) -さ ( 名 )

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デジタル大辞泉の解説

きつ・い

[形][文]きつ・し[ク]
物事の程度がはなはだしい。「―・い勾配(こうばい)」「日ざしが―・い」
鼻や舌などへの刺激が強い。「―・いにおい」「―・い酒」
力の入れ方・加わり方が強い。「洗濯物を―・く絞る」「目を―・く閉じる」
ゆとりがなく、窮屈である。「帯が―・い」「去年の服が―・くなった」
規律・要求などが厳しい。「―・いおきて」「―・く戒める」
ある事柄をこなしたり、それに耐えたりするのが容易でない。「仕事が―・い」「からだが―・い」
気性が激しい。気が強い。「―・いところのある子」「目つきが―・い」
[派生]きつがる[動ラ五]きつさ[名]

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精選版 日本国語大辞典の解説

きつ・い

〘形口〙 きつ・し 〘形ク〙
① 感覚に受ける刺激が強い。
※史記抄(1477)一四「石之為薬精悍とは精かきつくきふい心ぞ」
※司令の休暇(1970)〈阿部昭〉一「もう日射しがきつかった」
② いいかげんなことでは許さないさま。厳しい。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※歌舞伎・傾城壬生大念仏(1702)中「父様のきつい詮議に逢ふて」
③ こらえたり、なしとげたりするのが大変である。たえがたくつらい。
※土井本周易抄(1477)四「家を治めはきつからうぞ」
※黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉六「ああたがまた来たかちう顔ばした時ア、俺ア本当にきつかった」
④ 人の気性がはげしく勝気である。また、そのように感じさせる様子である。
※史記抄(1477)一九「言は性がきりきざむ様にきつうて遠慮がないぞ」
※桑の実(1913)〈鈴木三重吉〉一一「もともとひどく感情のきつい人で」
※抱擁家族(1965)〈小島信夫〉二「『向うへ行ってよ』ときつい声で叫んだ」
⑤ 物理的にすき間がない。ゆるみがない。また、せまくて窮屈だ。
※交尾(1931)〈梶井基次郎〉一「彼等はお互にきつく抱き合ったまま」
※若い人(1933‐37)〈石坂洋次郎〉上「緒のきつい草履を」
⑥ 程度がはなはだしい。大変な程度である。ひどい。
※三体詩幻雲抄(1527)「漢には為父きつい孝心なり」
※浄瑠璃・伽羅先代萩(1785)七「羽左衛門もきつゐ評判でござります」
※西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉九「どこか強(キツ)く痛めたと見へるぜ」
⑦ ある行為やことば、状況などに対して、それが普通でないことを感嘆の気持を込めていう。たいしたものだ。
※浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)上「問つめられて間似合詞(まにあひことば)『きついかきついか』」
⑧ 全くその通りである。
※洒落本・通言総籬(1787)二「『むかふからくるのはだれだと思ふ』『竹屋の哥衣さ』『こいつはきつい』」
※滑稽本・浮世床(1813‐23)初「きついきつい、違あるめへ」
[補注]江戸語では、「きつい」の形で、形容詞、形容動詞などに続く、副詞的な用法の例がみられる。「名歌徳三舛玉垣‐五立」の「雨の降るのはきつい嫌い」など。
きつ‐げ
〘形動〙
きつ‐さ
〘名〙

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