きつい(読み)キツイ

デジタル大辞泉 「きつい」の意味・読み・例文・類語

きつ・い

[形][文]きつ・し[ク]
1 物事の程度がはなはだしい。「―・い勾配こうばい」「日ざしが―・い」
2 鼻や舌などへの刺激が強い。「―・いにおい」「―・い酒」
3 力の入れ方・加わり方が強い。「洗濯物を―・く絞る」「目を―・く閉じる」
4 ゆとりがなく、窮屈である。「帯が―・い」「去年の服が―・くなった」
5 規律・要求などが厳しい。「―・いおきて」「―・く戒める」
6 ある事柄をこなしたり、それに耐えたりするのが容易でない。「仕事が―・い」「からだが―・い」
7 気性が激しい。気が強い。「―・いところのある子」「目つきが―・い」
[派生]きつがる[動ラ五]きつさ[名]
[類語](1)ひどい・激しい・すごい・厳しい・固い・険しい・鋭い・ぎゅっと・きゅっと・がっちり・かっちり・確しかと・ひしと・強い・どぎつい・手ひどい・ものすごい・手厳しい・辛辣・はなはだしい・桁外れ・桁違い・並外れ・格段・著しい・すさまじい・猛烈・痛烈・強烈・苛烈・熾烈しれつ・荒荒しい・荒っぽい・大荒れ・猛然・荒らか・威烈・猛・猛に/(3)固い・がっしり・がっちり・しっかり/(4)窮屈・狭苦しい・せせこましい・手狭てぜま・狭小・狭隘きょうあい・狭窄きょうさく・狭い・偏狭・猫の額ひたい・手狭い・猫額びょうがく・所狭い・方寸・尺寸せきすん・寸土・立錐の地・ナロー/(5)厳しい・厳格・厳重・厳酷・厳正・冷厳・峻厳しゅんげん・峻烈しゅんれつ・苛酷かこく・酷こく・容赦ようしゃない・仮借かしゃくない・険しい・鋭い・激しい・ひどい・手痛い・手厳しい・手ひどい・こっぴどい・辛辣しんらつ・びしっと・痛烈・シビア・すさまじい・猛烈・強烈・苛烈・熾烈しれつ・強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・手強い/(6)やりにくい・しにくい・言いにくい・難しい・小難しい・しち難しい・一筋縄では行かない・なかなかでもない・苦手・気が進まない・ふてぶてしい・困難・至難・度し難い・手ごわい・てこずる・難問・難題・難関・停頓・行き悩む・言いよどむ・壁にぶつかる・壁に突き当たる・埒らちもない・膠着こうちゃく・にっちもさっちも・もたつく・手間取る・行き詰まる・いたちごっこ・停滞・もたもた・暗礁に乗り上げる・紆余うよ曲折・難渋・曲折・頓挫・しち面倒・しち面倒臭い・煩雑・ややこしい・もがく・面倒・やっかい・苦慮・悪戦苦闘・難行苦行・難航・試行錯誤・あがく・苦戦・難物・荊棘けいきょく・あぐねる・デッドロック・窮する・阻害・不自由・ままならぬ・不如意・一筋縄では行かない・立ちはだかる・立ち往生・足踏み・多事多難・行き悩む・ぐずつく・もつれる・手が込む・手詰まり・とどこおる・とちる・四苦八苦・暗中模索・逆風・水をさす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「きつい」の意味・読み・例文・類語

きつ・い

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]きつ・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. ① 感覚に受ける刺激が強い。
    1. [初出の実例]「石之為レ薬精悍とは精かきつくきふい心ぞ」(出典:史記抄(1477)一四)
    2. 「もう日射しがきつかった」(出典:司令の休暇(1970)〈阿部昭〉一)
  3. ② いいかげんなことでは許さないさま。厳しい。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「父様のきつい詮議に逢ふて」(出典:歌舞伎・傾城壬生大念仏(1702)中)
  4. ③ こらえたり、なしとげたりするのが大変である。たえがたくつらい。
    1. [初出の実例]「家を治めはきつからうぞ」(出典:土井本周易抄(1477)四)
    2. 「ああたがまた来たかちう顔ばした時ア、俺ア本当にきつかった」(出典:黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉六)
  5. ④ 人の気性がはげしく勝気である。また、そのように感じさせる様子である。
    1. [初出の実例]「言は性がきりきざむ様にきつうて遠慮がないぞ」(出典:史記抄(1477)一九)
    2. 「もともとひどく感情のきつい人で」(出典:桑の実(1913)〈鈴木三重吉〉一一)
    3. 「『向うへ行ってよ』ときつい声で叫んだ」(出典:抱擁家族(1965)〈小島信夫〉二)
  6. ⑤ 物理的にすき間がない。ゆるみがない。また、せまくて窮屈だ。
    1. [初出の実例]「彼等はお互にきつく抱き合ったまま」(出典:交尾(1931)〈梶井基次郎〉一)
    2. 「緒のきつい草履を」(出典:若い人(1933‐37)〈石坂洋次郎〉上)
  7. ⑥ 程度がはなはだしい。大変な程度である。ひどい。
    1. [初出の実例]「漢には為父きつい孝心なり」(出典:三体詩幻雲抄(1527))
    2. 「羽左衛門もきつゐ評判でござります」(出典:浄瑠璃・伽羅先代萩(1785)七)
    3. 「どこか強(キツ)く痛めたと見へるぜ」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉九)
  8. ⑦ ある行為やことば、状況などに対して、それが普通でないことを感嘆の気持を込めていう。たいしたものだ。
    1. [初出の実例]「問つめられて間似合詞(まにあひことば)『きついかきついか』」(出典:浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)上)
  9. ⑧ 全くその通りである。
    1. [初出の実例]「『むかふからくるのはだれだと思ふ』『竹屋の哥衣さ』『こいつはきつい』」(出典:洒落本・通言総籬(1787)二)
    2. 「きついきつい、違あるめへ」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)初)

きついの補助注記

江戸語では、「きつい」の形で、形容詞、形容動詞などに続く、副詞的な用法の例がみられる。「名歌徳三舛玉垣‐五立」の「雨の降るのはきつい嫌い」など。

きついの派生語

きつ‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

きついの派生語

きつ‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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