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編集権 へんしゅうけん editorial rights

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

編集権
へんしゅうけん
editorial rights

1948年に日本新聞協会が明らかにした「新聞編集権の確保に関する声明」によると,編集権とは新聞編集に必要なすべての管理を行う権能のことで,その行使は経営管理者およびその委託を受けた編集管理者が行い,この権利を侵害する者は,何人といえど排除するという。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

編集権

1948年に出された日本新聞協会の「編集権声明」は、編集権を、「新聞の編集方針を決定施行し報道の真実、評論の公正並びに公表方法の適正を維持するなど新聞編集に必要な一切の管理を行う権能」と定義し、その上で、編集権の行使者を、「経営管理者(取締役会、理事会など)およびその委託を受けた編集管理者」としている。これは、第2次大戦終了直後の新聞民主化運動の中で生じた、編集権の所在をめぐる組合側と経営者側の紛争に決着をつけたものであり、基本原則としては今日も通用している。この考え方は、経営者の所有権と編集権を結びつけるものであるが、これに対して、経済的な影響力が編集に介入することを嫌って、「編集と所有の分離」を強調する考え方も存在する。英国の新聞界で見られたような株式信託制度や、ドイツで一時高揚した、編集者の「内部的自由」をめぐる運動はその例。フランスでも、ルモンドの「記者会」制度のように、株式の多くを記者が保有することで経営をコントロールし、編集に対する経営の圧力を制限しようとしてきた。ただ、2004年には赤字解消や事業拡大のため増資を行い、外部資本の割合の増大が編集の独立性に与える影響が懸念されている。

(浜田純一 東京大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

へんしゅう‐けん〔ヘンシフ‐〕【編集権】

新聞・雑誌・書籍などの編集方針を決定し、それを実施して一切の管理を行う権限。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
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世界大百科事典 第2版の解説

へんしゅうけん【編集権】

新聞,雑誌,書籍,映画などの編集方針,表現内容を決定する権能をさすが,おもに新聞にかかわる概念である(放送では〈編成権〉という)。現実には,この権能がどのような範囲の問題にまで及ぶのか,またその権能がだれに帰属するのかが,重要な問題となる。日本では,第2次大戦後,新聞労働者による社内〈民主化〉運動のなかで,従業員が新聞製作のイニシアティブをにぎる状況が生じたため,占領軍の民主化抑制への方針転換を背景に,新聞編集の実権を取り戻そうとする経営者とのあいだで,1946年の第2次読売新聞争議(読売争議)など紙面編集の権限をめぐる紛争が続いた。

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大辞林 第三版の解説

へんしゅうけん【編集権】

新聞・雑誌の編集上の方針を決め、それを実施する権利。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

編集権
へんしゅうけん
editorial rights

新聞の編集方針を定め、それを実行して、報道の真実、評論の公正ならびに公表方法の適正を維持するなど新聞編集に必要ないっさいの管理を行う権能のこと。雑誌、書籍、放送(編成権という)、映画などでも同じ意味で使われる。編集権は経営管理者とその委託を受けた編集管理者に帰属し、経営・編集管理者は、外部はもとより内部の侵害からもこの権能を守る義務があるとされている。本来、編集物を発行する行為は、自ら表現したいことを社会に訴える一つの方法であり、編集・発行者が内容の決定に完全な自由と責任をもつのが言論・表現の自由からいって当然といえよう。しかし企業規模が大きくなり、もっぱら取材、執筆、編集に携わるジャーナリストが生まれ、編集業務がそれらの人々に日常的にゆだねられるようになると、ジャーナリストの間から編集内容の決定に対する権利が主張されるようになった。
 わが国では編集権ということばは1948年(昭和23)3月16日、社団法人日本新聞協会が発表した「編集権声明」で初めて使われ、定義づけられたとされる。当時、日本は占領下にあり、各地の新聞社、出版社で激しい民主化争議が続発していた。こうした民主化運動に対し、占領政策を急変したGHQ(連合国最高司令部)が抑圧に乗り出した時期に編集権声明が発表された点は見逃すことはできない。その後、世界的に新聞をはじめマス・メディアをめぐる諸条件が変化するなかで、内部的自由(経営者の経営管理権に対抗して、ジャーナリストの表現活動の自主性を図ろうとする自由)の容認が進むなど、編集権にも再検討の兆しがみえる。[高須正郎]
『日本新聞協会編・刊『新聞の編集権』(1985)』

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