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職業教育 しょくぎょうきょういく vocational training

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

職業教育
しょくぎょうきょういく
vocational training

特定の職業に必要な能力を育てるための教育。職業教育の場としては,学校,公共職業訓練所専修学校各種学校,企業内の教育施設,講習会などがある。職業教育が行われる順序としては,(1) 職業準備教育,(2) 基礎的職業教育,(3) 専門的職業教育,(4) 就職期の教育,(5) 職務の変化に応ずる教育,(6) 転職のための教育,の諸段階に分けられるが,学校卒業年齢の一般的な上昇に伴って,次第に第3段階までを就職前に,つまり学校在学時に受けるようになりつつある。

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デジタル大辞泉の解説

しょくぎょう‐きょういく〔シヨクゲフケウイク〕【職業教育】

職業につくために必要な知識・技術を修得させる教育。通常は、高等学校の職業課程をさすが、広義では中学校技術・家庭科、大学などの専門教育をもいう。

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百科事典マイペディアの解説

職業教育【しょくぎょうきょういく】

職業につくために必要な知識や技能の習得を目的とする教育。普通教育または一般教育の対。産業教育ともいい,第2次大戦前は実業教育と呼んだ。中等教育が中心で,一般に大学以下についていう。
→関連項目石井十次コンプリヘンシブ・スクール

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世界大百科事典 第2版の解説

しょくぎょうきょういく【職業教育】

ある職業に従事するのに必要な知識と技能を与えるための教育。現代日本の学校制度にそくしていえば,高等学校の職業学科のほか,各種学校,専門学校および職業訓練の一部の教育がこれに相当する。西欧諸国においては,職業あるいは職種ごとに,職業上の資格によって従事すべき職域demarcationや要求される技能の水準を雇用契約などで明示する慣行が一般化しているので,個々の職業教育の目的,内容,水準などが明確である場合が多いが,日本では,医師,電気工事士,理容師などのように公的資格が設定されている領域を除くと,このような職業慣行は一般的でないため,その職業教育は西欧諸国のそれのように教育内容が細分化されてはいない。

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大辞林 第三版の解説

しょくぎょうきょういく【職業教育】

職業に従事するために必要な知識・技能を習得させる目的で行われる教育。 → 産業教育

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

職業教育
しょくぎょうきょういく

職業に従事するために必要な知識、技術、態度を修得させることを目的として行われる教育をいう。英語ではボケイショナル・エデュケーションvocational educationとよばれてきたが、今日では専門職業教育(プロフェッショナル・エデュケーションprofessional education)を含むものと考えられている。前者は中等水準の、後者は大学水準の教育を意味し、両者を連続させるような職業教育観の確立が求められている。職業教育は、人間にとって有益なすべての職業に必要とされるが、そのなかで工業、農業、商業など生産的職業に関係するものの教育については、産業教育とよぶ。
 職業教育は、学校で行われるだけでなく、学校を卒業したのち、特定の技能を習得するための職業訓練や、生涯にわたって職業人として成長するための現職研修(現職教育)などと継続することが多い。職業訓練は、職業への適応力を速成的に養成するため、教育作用のもつ諸条件を欠落させることがあるが、現職研修は、学校教育の基礎のうえに職業人としての自己実現を果たすための、より高次の教育作用とみなされる。[三好信浩]

歴史

学校は、その起源において非職業的な教養教育から出発した。古代ギリシアの学校は、奴隷労働に支えられて閑暇の生活を送る自由人の教育の場であった。これに対して職業教育は、中世に入って二つのルーツから発生した。その一は、医療、法曹、司祭などの専門職業の教育であって、中世ヨーロッパの大学において行われた。その二は、一般民衆の技術訓練であって、中世のギルドにおける徒弟制度を通して行われた。近世になると、後者の徒弟訓練をより組織的なものとするため、職業学校が設けられた。たとえば、イギリスにおける17世紀の救貧法では、貧困児童を自立させるために救貧院学校を設け、職業訓練をした。
 19世紀になって、近代公教育の制度化が進むと、国民に読・書・算の基礎教育を与え、それを修了した者に、補習または中等の教育として職業教育を施した。とくにドイツでは、義務制の補習学校や中等の職業学校が発達し、主として産業教育を行った。19世紀後半になると、そのなかから工科大学や農科大学に昇格するものが現れた。
 日本では、明治初期の公教育は、人材養成のための専門教育と、人民教育のための普通教育という二つの分野から成り立っていた。明治20年代になると、新たに実業教育という分野が加えられ、主として職業教育を担当することになったが、実業学校は上級学校へ直結しない袋小路の学校となり、複線型の教育制度を生み出す原因となった。第二次世界大戦後は、ふたたび普通、専門の2分野に戻り、職業教育はその両者において行うことになった。とくに高等学校は、高等普通教育と専門教育という二つの性格をもち、その専門学科は通常、職業科とよばれ、日本の職業教育の中核とみなされている。[三好信浩]

現状と課題

現行の職業教育は、広義に解釈すれば次の3種となる。
(1)普通教育としての職業教育 職業の基礎的・予備的教育をなすもので、とくに中学校の技術・家庭科がこれにあたる。学校教育法のなかには、中学校の目標の一つとして、「社会に必要な職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと」とあるからである。
(2)専門教育としての職業教育 高等学校の職業科、および大学や高等専門学校の専門教育をいう。第二次世界大戦後の技術革新の時代には、高等学校職業科の多様化が進み、その学科数は二百数十に達したが、今日ではそのなかの総合的、基幹的なものを重視することが提言されている。大学の専門教育については、専門職業人としての使命感や実践力の形成が新たな課題となっている。
(3)生涯教育としての職業教育 大別して三つの機会がある。その一は、各種学校と専修学校である。1976年(昭和51)以来、修業年限1年以上で一定の条件を備えた各種学校を専修学校とよぶようになり、2000年(平成12)現在3551校を数えている。これに旧来の各種学校2278校が加わり、合わせて約97万人余の生徒が学んでいる。その二は、企業の行う事業内職業訓練施設と公共団体の行う職業訓練校である。その三は、各専門職の内部で行われる現職研修であって、たとえば教員の研修などがある。
 戦前の日本において、職業教育を実業教育とよぶ特殊な領域に閉じ込めたため、職業教育を蔑視(べっし)する教育観が生まれ、今日でも高等学校の職業科のなかにそれが残っている。職業教育を基礎教育や一般教育と調和させることは、ペスタロッチやデューイなど欧米の教育学者によって提唱されてきた。現代社会の人間生活は職業を基礎として構成されているため、職業のなかで自己の個性を発揮することが必要とされる。そのためには、職業教育を普通教育のなかに取り入れるとともに、専門職業教育および現職研修へと連続的に発展させるような、より豊かな職業教育観の確立が課題となっている。[三好信浩]
『梁忠銘著『近代日本職業教育の形成と展開』(1999・多賀出版) ▽寺田盛紀著『ドイツの職業教育・労働教育』(2000・大学教育出版)』

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世界大百科事典内の職業教育の言及

【産業教育】より

…広義には農,工,商,水産など各産業部門の職業につく準備をする教育をいい,職業教育あるいは第2次大戦までの実業教育の内容がほぼこれに相当する。職業訓練や企業内で行われる教育訓練も広義の産業教育にふくまれる。…

【実業教育】より

…1870年代から農業,鉱工業,水産,運輸などの生産・流通の分野を実業と総称し,これらの分野で働こうとする者にたいする基礎的教育および専門的教育を実業教育と称する習慣が生まれた。第2次大戦後は実業教育と称することは少なく,ほぼ同様の教育は産業教育あるいは職業教育と称されている。実業教育の萌芽は70年代からみられたが,井上毅文相のもとで94年に実業補習学校規程および実業教育費国庫補助法が制定されて政府が積極的に奨励策をとりはじめると,おりからの日本資本主義の発展のもとで急激に発達しはじめ,実業学校令(1899)および専門学校令(1903)の制定により体系的に整備された。…

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