デジタル大辞泉 「覇」の意味・読み・例文・類語 は【覇】[漢字項目] [常用漢字] [音]ハ(呉)(漢)1 武力で天下を取る者。「覇王・覇者/五覇」2 力によって支配すること。また、競技で優勝すること。「覇権・覇道/制覇・争覇・連覇」[名のり]はる[難読]覇王樹サボテン は【覇】 1 武力や権力によって国を統一し、治めること。「天下に覇を唱える」2 競技などで優勝すること。「強豪チームが覇を競う」[類語]制覇・優勝 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「覇」の意味・読み・例文・類語 は【覇】 〘 名詞 〙① 武力または権謀術数をもって治国の政策とすること。覇道。[初出の実例]「惟恨らくは斉桓覇(ハ)を行、楚人弓を遺しに、叡慮少き似たる事を」(出典:太平記(14C後)一)② 諸侯のはたがしら。諸大名の首領。[初出の実例]「遂に覇(ハ)とし天下を有(たも)てり」(出典:太平記(14C後)二八)[その他の文献]〔孟子‐公孫丑上〕③ その範囲内の首領や中心勢力となるもの。[初出の実例]「西鶴、其磧、京伝、三馬等〈略〉殊に此作才は各々一方の覇(ハ)たるべき資格があったが」(出典:嚼氷冷語(1899)〈内田魯庵〉)④ 競技やゲームで優勝すること。[初出の実例]「泊りがけでトランプの覇を争ったりした」(出典:通学物語(1941)〈渋沢秀雄〉父栄一の諾否) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「覇」の読み・字形・画数・意味 覇常用漢字 19画(旧字)21画(異体字)19画 [字音] ハ・ハク[字訓] しろい・はたがしら[説文解字] [金文] [字形] 会意旧字はに作り、雨+革(かく)+(月)。の初文はに作り、雨+革。獣屍が雨にうたれ、色沢を失って白く暴(さら)されている形で、生色を失った白い色をいう。月光の白さがそれに似ているので、を加えてとなった。〔説文〕七上に「始めて生じて魄然(はぜん)たるなり。大を承くるときは二日、小を承くるときは三日なり。に從ひ、(は)聲」とする。金文に「生(きせいは)」「死(きしは)」のように月相をいう語があり、一月四週を初吉・既生覇・既望・既死覇に分かつ。〔説文〕のいう二・三日の頃は初吉にあたり、劉(りゆうきん)の〔三統暦〕に死覇を朔日とする解釈に近いが、朔・望の間に生覇・死覇をおく王国維の説は、金文の暦朔日辰の計算の上にも妥当なもので、その解をとるべきであろう。はまた伯と通用し、覇者の意に用いる。白は頭顱(とうろ)の白骨化したもので、髑髏(どくろ)の象。雄傑の人の髑髏を保存し崇拝したので、その人を伯という。覇者の義は伯の仮借義である。常用漢字の覇は、もとの俗字。[訓義]1. しろい、しろい獣死、生色のない白さ。2. 月の光りはじめ、うすい月光、月かげ。3. 伯と通じ、はたがしら、はしゃ。4. 魄と通じ、月光を生魄・死魄という。[古辞書の訓]〔新字鏡〕 の形、光无(な)く、なるを謂ふ。把なり、言ふこころは、侯のを把持するなり。今竝(とも)に魄の字と爲す。伯なり。なり。與なり 〔名義抄〕・ セム・ウツ・タスク・ヲサム・ムカフ・タガヒニ・ハヤル・タシナム[語系]・伯peakは同声。〔説文〕八上に「伯は長なり」とあり、はもとに作り入声音であったので、同声仮借してを伯の意に用いる。白は髑髏、は獣屍の暴露して色を失ったもの、ともに色の脱けた白さをいう。[熟語]覇王▶・覇姦▶・覇気▶・覇軌▶・覇業▶・覇衿▶・覇権▶・覇妻▶・覇史▶・覇事▶・覇者▶・覇主▶・覇心▶・覇臣▶・覇迹▶・覇朝▶・覇図▶・覇道▶・覇府▶・覇略▶[下接語]英覇・王覇・五覇・称覇・世覇・成覇・制覇・争覇・定覇・雄覇・連覇 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報