デジタル大辞泉 「解す」の意味・読み・例文・類語 げ・す【解す】 [動サ五(四)]《「げ(解)す」(サ変)の五段化》1に同じ。「真意を―・しかねる」「なんとも―・しがたい話だ」[可能]げせる[動サ変]1 納得する。理解する。「書ふみをよみても―・するあたわず」〈逍遥・当世書生気質〉2 毒物の効力を失わせる。「毒を―・す」〈文明本節用集〉3 ばらばらにする。ときほぐす。「足に刀山たうせん踏む時は、剣樹ともに―・すとかや」〈謡・歌占〉4 職をとく。解任する。「勅勘を蒙かうむり神職を―・せられて」〈太平記・一五〉5 下級官庁から上級官庁へ、解げを提出する。「常陸ひたちの国の司、―・す」〈常陸風土記〉 ほぐ・す【▽解す】 [動サ五(四)]1 結んだり縫ったりしてあるもの、また、もつれたものを、といて別々にする。ほどく。「古いセーターを―・す」「糸のもつれを―・す」2 こりかたまっているものをやわらかくする。「肩のこりを―・す」「緊張を―・す」3 食べ物のかたまっているものを細かに分けたり、かきまぜたりする。「魚の身を―・す」[可能]ほぐせる[類語]解く・ほどく・解ける・ほどける・ほぐれる・ときほぐす・ふりほどく かい・す【解す】 [動サ五]「かい(解)する」(サ変)の五段化。「そんな意味に―・さないでもらいたい」[可能]かいせる[動サ変]「かい(解)する」の文語形。 ほつ・す【▽解す】 [動サ五(四)]《「ほづす」とも》とく。ほどく。ほぐす。「磯風鬢ぴんを―・し吹く」〈露伴・日ぐらし物語〉 ほご・す【▽解す】 [動サ五(四)]「ほぐす」に同じ。「もつれた糸を―・す」[可能]ほごせる 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「解す」の意味・読み・例文・類語 げ‐・す【解】 ( 「げ」は「解」の呉音 )[ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙 解脱(げだつ)する。さとる。〔日葡辞書(1603‐04)〕[ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙① 解状(げじょう)を上級機関や貴人に奉る。上申する。[初出の実例]「解式 式部省解申其事。其事云云。謹解」(出典:令義解(718)公式)② 結ばれていたり固まっていたりするものを解く。(イ) 結ばれているものをほどく。[初出の実例]「足に刀山踏む時は、剣樹ともに解すとかや」(出典:謡曲・歌占(1432頃))(ロ) 固体をばらばらにする。解体する。(ハ) 約束、協定などをやめにする。解く。〔文明本節用集(室町中)〕(ニ) 束縛や毒などをとり除く。〔文明本節用集(室町中)〕③ 職をやめさせる。解任する。[初出の実例]「勅勘を蒙り、神職を解(ゲセ)られて、貞久に補せらる」(出典:太平記(14C後)一五)④ わからなかったことを明らかにする。特に、心、気持や物事のすじみちなどを理解する。解(かい)する。[初出の実例]「Dissoluo〈略〉フシンヲ guesuru(ゲスル)、トク」(出典:羅葡日辞書(1595))[ 3 ] 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 [ 二 ]に同じ。[初出の実例]「もとのたまごのくさらざるしろみをもってこれをげすに」(出典:浄瑠璃・根元曾我(1698頃)二) ほぐ・す【解】 〘 他動詞 サ行五(四) 〙① 結んであるもの、縫ってあるもの、織ってあるもの、からまっているもの、難解であることなどをとき分ける。また、建物を解体する。ほどく。ほごす。[初出の実例]「さばかりのはかなき事をほぐすべきにもあらず」(出典:類従本清少納言集(1028頃か))② かたまっているもの、こりかたまっている気持などをやわらげる。[初出の実例]「いやな気分も直ぐほぐされて了ふのだ」(出典:クローディアスの日記(1912)〈志賀直哉〉)③ 食物を、食べやすいように分けたり、かきまぜたりする。[初出の実例]「おすずさんは、魚の身をほぐしてやったりした」(出典:手鎖心中(1972)〈井上ひさし〉鳥越) かい‐・す【解】 [ 1 ] 〘 他動詞 サ行変 〙 ⇒かいする(解)[ 2 ] 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 ( サ変から転じた語 ) =かいする(解)[初出の実例]「支那風でいふから解さねへのもむべなりむべなり」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三) ほご・す【解】 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 =ほぐす(解)[初出の実例]「七つの家ほこし候へと申付候時」(出典:梅津政景日記‐慶長一七年(1612)一一月二二日)「思ひ詰めた心を解(ホゴ)して」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三) ほつ・す【解】 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 ほぐす。ほどく。とく。[初出の実例]「裙をほつせし柿帷子を」(出典:浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by