解約(読み)かいやく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

解除と同じく契約関係を当事者一方の意思表示によって消滅させることであるが,その効果は過去にさかのぼらず,契約関係を将来ってのみ消滅させる点 (民法 620) で,解除と異なる。継続的な契約関係 (賃貸借雇用など) について認められる (617条など) 。

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投資信託の用語集の解説


投資家投資信託委託会社(運用会社)に対して信託契約の解除を請求する換金方法のこと。途中換金したい投資信託を、証券会社等の販売会社を通じて、信託財産一部を解約を申し出る方法で、「解約請求」と呼ばれる。信託財産全体からみると一部が解約されることになるので、「一部解約」とも呼ばれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

解除とともに,いったんは有効に成立した契約を事後的に消滅させること。賃貸借契約のような継続的な法律関係を内容とする契約において,契約の存続期間の定めがないときには,いつでも両当事者に,また契約の相手方に債務不履行その他一定の事由(解約原因)があるときには,もう一方の当事者に契約を解約する権限(解約権)が発生し,解約権者の解約の意思表示によって契約は将来に向かって解消される。日常用語では〈解除〉と〈解約〉とは,ともに契約を解消させるものとして区別されないことが多いが,法律上は両者は区別される。

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大辞林 第三版の解説

スル
契約当事者一方の意思表示によって、賃貸借・雇用・委任などの継続的契約関係を終了させ、その効力を将来にわたって消滅させること。契約の効力を過去にさかのぼって消滅させる解除と異なる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

法学上、広狭二義に用いられる。賃貸借、雇用などのいわゆる継続的債権関係において、将来に向かってのみ契約を終了せしめ遡及(そきゅう)効を生じない当事者の一方的意思表示を、講学上「告知」とよび、その遡及効を生じる民法第541条以下に規定されている「解除」と区別している。解約は告知と同義に用いられ(広義の解約)、あるいはそのうちとくに期間の定めのない契約関係の場合に用いられる(狭義の解約)。したがって、狭義の解約は、期間の定めのない契約関係を期間を定めて終了せしめる機能をもっている(民法は解約申入れ期間を定める――617条・627条など)。継続的契約である賃貸借などにおいては、経過した事実関係はそのままにして、将来に向かって契約を無効にする(不遡及的無効――620条)。雇用や委任などの契約についても同様である。
 ただし、特別法はしばしば解約の申入れに対して制限を課している。法定解約原因は債務不履行であるが、信頼関係を破る程度の債務不履行であることが要件とされ、背信関係としての債務不履行がなければ、解約権は生じない。たとえば借家法では、期間満了時における契約の更新拒絶ないし解約については正当事由を要件としている(借家法1条ノ2)。そのほか、解約申入れ期間を伸長している。たとえば、借家法では解約申入れ期間の経過を要件としており(2条1項・3条)、そのほか、労働基準法第20条でも同様の趣旨の規定がある。[淡路剛久]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 契約を解除すること。
※笹まくら(1966)〈丸谷才一〉五「大学の係の者は満員になるはずだと言っていたが、他の人々は解約したとかで」
② 賃貸借、雇用、委任などの継続的な契約を、当事者一方の意思表示により、将来に向かって消滅させること。〔仏和法律字彙(1886)〕
③ 取引所で取り組んだ売買を、その受渡し期日前に、当事者双方が合意のうえ、取引所に届け出て解除すること。〔新時代用語辞典(1930)〕

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