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読師 トウシ

デジタル大辞泉の解説

とう‐し【読師】

どくし(読師)

どく‐し【読師】

《「とくし」「とくじ」「どくじ」とも》
古代、諸国の国分寺講師とともに一人置かれた僧官。講師より1階級低い。
維摩会(ゆいまえ)最勝会などのとき、講師と相対して仏前高座に上り、経題・経文を読み上げる役目の僧。
歌会などで、懐紙や短冊(たんざく)などを整理して講師に渡し、また講師に誤読のあった場合などには読み改める役。とうし。

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世界大百科事典 第2版の解説

どくし【読師】

仏教儀式における僧の役名。とくじ,どくじともいう。講問論義法要では講師(こうじ)と一対になって,本尊の両脇に設けた講座に昇り,読師が論義の対象となる経典の名を読み上げ,講師がその解釈を披瀝(ひれき)していく。地味な役割であるが,大規模な法要では講師と同様に輿(こし)で入場するほど重視されている。また宮中における歌会始の歌披講(うたひこう)の読師は式の進行役を務め,講師が和歌を詠ずる。【高橋 美都

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大辞林 第三版の解説

とうし【読師】

とくし【読師】

〔「とくじ」 「どくし」 「どくじ」とも〕
〘仏〙 法会ほうえのときに、経文・題目を読み上げる役の僧。
古代、諸国国分寺に一人ずつ置かれた僧官。講師を補佐し、国内の宗教行政を統轄した。
歌会のとき、懐紙・短冊たんざくなどを整理して講師に渡し、また講師の読み誤りを注意する役。とうし。

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世界大百科事典内の読師の言及

【歌合】より

…また当座歌合,兼日歌合,撰歌合,時代不同歌合,自歌合,擬人歌合など,歌人関与のあり方を規準として区分することもあって,歌合の分類は多岐複雑である。 またその構成は,人的構成にのみ限っていうと,王朝晴儀の典型的な歌合にあっては,方人(かたうど)(左右の競技者),念人(おもいびと)(左右の応援者),方人の頭(とう)(左右の指導者),読師(とくし)(左右に属し,各番の歌を順次講師に渡す者),講師(こうじ)(左右に属し,各番の歌を朗読する者),員刺(かずさし)(左右に属し,勝点を数える少年),歌人(うたよみ)(和歌の作者),判者(はんじや)(左右の歌の優劣を判定する者。当代歌壇の権威者または地位の高い者が任じる)などのほか,主催者や和歌の清書人,歌題の撰者などが含まれる。…

【講讃】より

…これに開経(導入)の無量義経,結経(補足)の観普賢経(かんふげんきよう)を加えて10座とした講讃が〈法華十講〉,法華経28品に開結2経を加えて30日間に講ずる講讃が〈法華三十講〉である。講讃の道場には,正面の左右に一段高い講座が据えられ,向かって左に講師(こうじ),右に読師(どくし)が登る。読師という名は経・論の本文を読み上げる役という意味で,講師につぐ重い役だが,実際には経・論の題名だけを読み上げ,あとは黙読する。…

※「読師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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