出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
とん【貪】
〔「とん
」は呉音。慣用的に
「どん
」とも
〕 ② 〘仏〙 三毒の一つ。対象を追い求める心。貪愛。貪欲。
出典 三省堂大辞林 第三版について 情報
とん【貪】
〘名〙 (「どん」とも。「とん」は
呉音、「どん」は慣用音)
①
仏語。六根本煩悩の一つ。また三毒、十悪などの一つ。
貪愛、
貪欲ともいい、五欲の対象に執着する迷い。
※秘蔵宝鑰(830頃)中「第五〈略〉見為レ因貪為レ縁」
② (形動) むさぼること。物をほしがること。また、そのさま。
※幸若・しつか(室町末‐近世初)「一たむのとむにふけってせっしゃうをするぞはかなき」
とん‐・ず【貪】
〘自サ変〙 物などをほしがって、むさぼる
気持になる。また、欲ばる。
※発心集(1216頃か)七「物に貪(トン)じ物を惜みて多くの罪を作りて今餓鬼の身を受たり」
むさぶ・る【貪】
※大唐三蔵玄奘法師表啓平安初期点(850頃)「濫(みた)りかはしく殊の礼を叨(ムサフ)りて」
※六物図抄(1508)「人が、長大にするほどに、
我も長大に増めせうと云て、むさぶり競也」
むさぼり【貪】
〘名〙 (動詞「むさぼる(貪)」の連用形の
名詞化) 欲深く物をほしがること。欲ばること。
※東大寺諷誦文平安初期点(830頃)「鄰の財を数へむ従(より)は、曾(むかし)の貪(ムサボリ)に替へてむに如かじ」
むさぼ・る【貪】
〘他ラ五(四)〙 (「ぼる」は「欲る」の意という)
① 欲深く物をほしがる。飽きることなく望み続ける。貪欲に自分のものとする。
※書紀(720)舒明即位前(北野本
訓)「然れども我豈天下を餮
(ムサホラ)むや」
※源氏(1001‐14頃)
夕顔「朝の露に異ならぬ世を、何をむさほる、身の祈りにか」
② 欲ばって食べる。がつがつして食べる。むさぼり食う。
※鉄眼禅師仮名法語(1691)二「
淵の魚の餌をむさぼるに似たり」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報