サンスクリット名はガルダgaruḍa。インドの神話に登場する鳥類の王で竜を常食するとされる。金翅鳥(こんじちよう),妙翅鳥と漢訳されたものと同一視されている。大乗仏教では八部衆の一つに数えられている。密教においては梵天や大自在天の化身,あるいは文殊菩薩の化身といわれ,風雨を止めるための修法である迦楼羅法の本尊とされるが,単独で造像された作例はのこっていない。形像は鳥頭人身で,胎蔵界曼荼羅に表される。八部衆の例には興福寺に伝わる奈良時代の乾漆像のほか,東京国立博物館所蔵の伎楽面(法隆寺献納宝物)の中に迦楼羅の面が存在しているが,平安時代以降に注目すべき作品はのこっていない。
執筆者:関口 正之
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
インド神話上の架空の鳥。サンスクリット語のガルダgaruaの音写。誐嚕拏(がろだ)、迦留羅(かるら)、掲路荼(がろだ)などとも書く。またガルダと同視される神話的な鳥スパルニンsuparin(金翅(こんじ)鳥、妙翅(みょうし)鳥)の訳でもある。鳥類の王で四天下の大樹におり、竜(りゅう)を食う獰猛(どうもう)な大怪鳥であるという。大乗の経典のなかでは、仏法を守護する天竜八部衆(てんりゅうはちぶしゅう)の一とされる。密教では大梵天(ぼんてん)、大自在天(じざいてん)の化身、または文殊(もんじゅ)の化身とされ、胎蔵界曼荼羅外金剛部(たいぞうかいまんだらげこんごうぶ)に位する。
[伊藤瑞叡]
「ガルダ」のページをご覧ください。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…(3)《金剛》 盤渉調。(4)《迦楼羅(かるら)》 調子不明。《けらはみ》ともいう。…
※「迦楼羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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