遊佐(読み)ユザ

デジタル大辞泉 「遊佐」の意味・読み・例文・類語

ゆざ【遊佐】

山形県飽海あくみ郡の地名庄内平野北部に位置する。小正月行事のあまはげは、ユネスコ無形文化遺産

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「遊佐」の意味・わかりやすい解説

遊佐[町] (ゆざ)

山形県北西端,飽海(あくみ)郡の町。人口1万5480(2010)。庄内平野の北端部と鳥海山南西麓からなり,西は日本海に面し海岸沿いに砂丘が連なる。西部をJR羽越本線と国道7号線が通る。中心の遊佐は,古代に遊佐駅の置かれたところで,中世は遊佐荘となり,江戸時代は庄内藩酒井氏の所領であった。周辺で産する良質の庄内米は,中小河川を通って遊佐船通りに集められ,ここから酒田まで運ばれた。現在も米作が中心であるが,砂丘地ではスイカやメロンの栽培,山麓部では畜産も行われている。月光(がつこう)川水系では明治末期以来,サケの人工孵化事業が盛んで,全国有数のサケの水揚げがある。河口の吹浦(ふくら)は漁港で,鳥海ブルーライン(1997年無料開放)の入口にあたり,町南部の蕨岡(わらびおか)とともに鳥海登山の根拠地である。付近の吹浦遺跡は石器時代の遺跡である。海岸沿いには,西浜海水浴場,十六羅漢,湯ノ田温泉などの観光地が並ぶ。鳥海山上には大物忌(おおものいみ)神社があり,南部の杉沢の熊野神社に伝わる神事〈杉沢比山〉(比山番楽)は国の重要無形民俗文化財に指定されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android