遊民(読み)ユウミン

世界大百科事典 第2版「遊民」の解説

ゆうみん【遊民】

もともとは,一定の職業につかず遊んで暮らしている者のであるが,ドイツ・フランクフルト学派の批評家W.ベンヤミンが19世紀の都市を考察するにあたって,重要なキーワードの一つとしてフラヌールflâneur(遊歩者)に注目したことをきっかけに,現代の都市論に欠かせぬ基本的な概念となった。ベンヤミンによれば,都市の遊を描いたもっともはやい文学作品は,ポーの《群集の人》(1840)で,カフェのテラスからガス灯に照らしだされた街路を行き交うロンドンの群集を観察しつづける孤独な語り手の境位は,やがてポーの翻訳者でもあったボードレール散文詩《群集》(1861)にうけつがれているという。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

普及版 字通「遊民」の解説

【遊民】ゆう(いう)みん

仕事につかぬ者。〔大戴礼記、千乗〕太古には民無し。あり、事、時にして、民各に安んじ、其の宮室を樂しみ、事にし上を信じ、上下(こもごも)信ず。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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