遠刈田温泉(読み)とおがったおんせん

精選版 日本国語大辞典 「遠刈田温泉」の意味・読み・例文・類語

とおがった‐おんせんとほがったヲンセン【遠刈田温泉】

  1. 宮城県蔵王町にある温泉泉質単純炭酸泉。旧称、湯刈田

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日本歴史地名大系 「遠刈田温泉」の解説

遠刈田温泉
とおがつたおんせん

[現在地名]蔵王町遠刈田温泉

まつ川支流のにごり川・すみ川の合流域北部に位置する温泉。みや集落の北西にあたる。「封内名蹟志」によれば、古くは湯刈田とうかりたと記したが、のち誤って遠刈田になったといい、瘡毒癩病等に効くとある。源泉はかみ湯・下湯・ひがし湯の三口でともに単純炭酸泉。ラジウム含有量が多く、リウマチ・皮膚病・胃腸病・婦人病・脚気などに効能がある。温泉の発見については炭焼藤太の伝説があり、京三条盛実の娘が当地を訪ね、炭焼をしていた藤太と夫婦になり、金鉱と温泉を発見して長者となって橘次・橘六・橘内の三子を育てたという。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「遠刈田温泉」の意味・わかりやすい解説

遠刈田温泉
とおがったおんせん

宮城県南西部、刈田(かった)郡蔵王町(ざおうまち)にある温泉。蔵王山の東麓(とうろく)、松川左岸に位置し、かつて湯刈田と称した。金売り吉次が岩崎山の金鉱採掘の際に発見したという伝説があるが、実際には1601年(慶長6)の発見である。ラジウム含有量の多い硫酸塩泉。蔵王登山やスキー基地。近くの新地(しんち)は遠刈田系の宮城伝統こけし(国の伝統工芸品に指定)や木地玩具(きじがんぐ)の産地。国道457号が通じ、東北新幹線白石(しろいし)蔵王駅からバスの便がある。

[長谷川典夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遠刈田温泉」の意味・わかりやすい解説

遠刈田温泉
とおがったおんせん

宮城県南部,蔵王山東麓,松川流域にある温泉。蔵王町に属する。泉質は硫酸塩泉,放射能泉。泉温 46~62℃。古くから付近の住民湯治場として利用されていたが,蔵王道路 (エコーライン) に近いため,青根,峩々温泉とともに蔵王山東麓の観光拠点として発展。こけしの産地でもある。

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