現町域の最北部で日本海に突出する岬。岬を中心に一帯は
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
北海道中西部、日本海に臨む岬。石狩(いしかり)、留萌(るもい)両振興局管内の境界に近く、増毛(ましけ)火山群の雄冬山が海に迫る断崖(だんがい)の岬で、岬上に灯台がある。付近は100~200メートルの海食崖が続き、江戸時代から西蝦夷三難所(にしえぞさんなんしょ)(西蝦夷三険岬)の一つとされていた。1855年(安政2)山肌を縫って開かれた雄冬山道が、最近までこの地方唯一の連絡路であったが、冬は陸の孤島となった。国道231号は難工事のすえ、1981年(昭和56)11月に全通し、札幌―留萌間の近道が開かれたが、集中豪雨による崖崩れで同年12月に途絶。1983年12月、復旧した。
[奈良部理]
北海道西岸にあり,石狩湾の北縁をつくる岬。増毛山地の最高峰暑寒別岳(1492m)の西方に位置し,高さ90m前後の海食崖が続き,付近の標高235mの丘上に雄冬灯台がある。北約2kmに雄冬漁港があり,この漁業集落は留萌支庁管内増毛町と石狩市にまたがる。国道231号線が1981年に開通するまで陸路は海岸部を通じていなかったため,付近は神威(かむい)岬,茂津多岬とともに西蝦夷三険岬の一つに数えられていた。3km沖に険礁があり,海流は一般に微弱であるが,春には強い北流がある。
執筆者:岡本 次郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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