首切り（読み）クビキリ

デジタル大辞泉

くび‐きり【首切り／首斬り】

１ 首を切ること。特に、罪人の首を切り落とすこと。斬罪ざんざい。また、それを役目とする人。
２ 免職・解雇すること。「合理化による―」
３ 昔、戦いくさで敵の首を切り取るのに用いた短刀。首掻かき刀。
[類語]（2）免職・解任・解職・罷免・解雇・馘首・くび・お払い箱・失業・失職・無職・無業・離職・食い上げ・食いはぐれる・あぶれる・破門・お役御免・リストラ・免ずる・解く・暇を出す・暇を遣る・首になる・首を切る・首が飛ぶ

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

くび‐きり【首切・首斬】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 首を切ること。特に刑罰の一つとして、犯罪人の首を切ること。斬首(ざんしゅ)。斬罪(ざんざい)。
   1. [初出の実例]「此次は段々に巾着きりから家尻切(やじりきり)はてはくび切りいかにしても笑止な」(出典：浄瑠璃・冥途の飛脚（1711頃）中)
3. ② 死刑囚の首を切る役人。首切り役人。特に江戸幕府では、町同心がその役に当たった。
   1. [初出の実例]「今にも御用となる時は、世に首切りと名の高い、山田浅右衛門の手にかかり」(出典：歌舞伎・天衣紛上野初花（河内山）（1881）六幕)
4. ③ ( 「くびきりがたな（首切刀）」の略 ) ＝くびかきがたな（首掻刀）
   1. [初出の実例]「宗長公今年十六歳にて童形に御座候へども〈略〉首切を抜きて民部を刺し」(出典：籾井日記（1582頃）一)
5. ④ 免職にすること。罷免(ひめん)すること。解雇。馘首(かくしゅ)。
   1. [初出の実例]「今は〈略〉失業と老朽と首(クビ)きりが待っているばかりですね」(出典：真理の春（1930）〈細田民樹〉たこ)
6. ⑤ 根巻石(ねまきいし)を柱に取り付けるため、柱を少し切り欠いた部分をいう。〔日本建築辞彙（1906）〕
7. ⑥ 「くびきりぎりす（首切螽蟖）」の略。

出典　精選版 日本国語大辞典