高山陣屋跡(読み)たかやまじんやあと

国指定史跡ガイドの解説

たかやまじんやあと【高山陣屋跡】


岐阜県高山市八軒町にある代官所跡。1586年(天正14)に金森長近(かなもりながちか)が平定して領主となった飛騨国は、1692年(元禄5)以降は徳川幕府の直轄領となる。高山陣屋跡は、明治維新にいたるまで置かれた代官所の跡地である。陣屋設置以来、1725年(享保10)、1816年(文化13)と数度にわたって改築がなされ、明治維新後の1871年(明治4)に筑摩(ちくま)県高山出張所庁舎に転用されて、1876年(明治9)には岐阜県飛騨支庁庁舎となった。1881年(明治14)には陣屋建物の北側部分が撤去されて高山区裁判所庁舎に、1883年(明治16)には陣屋建物南側の御蔵の一部が取り壊されて高山検察庁庁舎となった。高山陣屋跡は1929年(昭和4)に国の史跡に指定されているが、1969年(昭和44)に岐阜地方裁判所高山支部と岐阜地方検察庁高山支部が移転したため、両跡地と陣屋建物東側の陣屋前広場、蔵跡にあたる旧陣屋敷地内の民有地などが追加指定された。内部は玄関の間が1816年改築のままの姿で残り、10万石の格を示す2間半の大床や、正面壁の青海波(せいがいは)模様が目を引く。御役所大広間も体裁を重んじた意匠となっており、御蔵は高山城三の丸に米蔵として建てられていたものを、1695年(元禄8)に移築したもので、良質の檜(ひのき)が使われ、壁面の傾斜や通風の隙間などに飛騨匠(ひだのたくみ)の手法が見られる。JR高山本線高山駅から徒歩約10分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

フェロー

イギリスではこの呼称は主として次の3つの場合をさす。 (1) 大学の特別研究員 研究費を与えられ,多くは教授,講師を兼ねる。 (2) 大学の評議員 卒業生から選ばれる。 (3) 学術団体の特別会員 普...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android