コエンザイムQ10(読み)コエンザイムキューテン

デジタル大辞泉 「コエンザイムQ10」の意味・読み・例文・類語

コエンザイム‐キューテン【コエンザイムQ10】

coenzyme Q10補酵素Qのうち、哺乳類の多くに存在する型。体内の電子伝達系ATPの産生に関与している。食品では魚介類肉類に多く含まれるが、体内でも生合成され、ベンゾキノン部がフェニルアラニン、イソプレン部がアセチルCoAから合成される。抗酸化作用があるとして注目され、健康食品などに配合されているが、安全性・有効性は必ずしも明確にされていない。分子式C59H90O4 補酵素Q10ユビキノン10。ユビデカレノン。ビタミンQ。CoQ10。UQ10。
[補説]Qはキノン(quinone)の頭文字。10は分子構造に含まれるイソプレン単位の数を表す。

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化学辞典 第2版 「コエンザイムQ10」の解説

コエンザイム Q10
コエンザイムキューテン
coenzyme Q10

C59H90O6(863.36).ユビデカレノン(ubidecarenone),ユビキノン10ともいう.ユビキノンイソプレン残基数n = 10のもの.ウシ心臓やほかのほ乳動物源から分離されるが,現在は合成されている.橙黄色結晶.融点49.9 ℃.有機溶媒に易溶,水に不溶.光,熱,アルカリに不安定な一種の脂溶性ビタミンミトコンドリア中で,エネルギーの産生促進と過酸化脂質の生成抑制のはたらきをしており,うっ血性心不全,脳血管障害抗がん剤の副作用防止に使われている.2001年に食品の原材料に認められ,疲労回復,心機能強化から,美容やダイエットに用途が拡大している.[CAS 303-98-0]

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「コエンザイムQ10」の解説

コエンザイムキューテン【コエンザイムQ10】

脂溶性のビタミン様物質のひとつ。強力な抗酸化作用をもち、エネルギー産生に不可欠な補酵素牛肉豚肉、牛・豚・鶏などの内臓魚類落花生などに多く含まれる。細胞内のミトコンドリアで糖質脂質たんぱく質の代謝に関わる補酵素として機能するほか、免疫機能の増強、細胞膜を酸化から保護して酸素の利用効率を向上、心臓機能の維持・改善、生活習慣病の予防、美肌、冷え症、肩こりの改善などさまざまな効果をもつ。

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デジタル大辞泉プラス 「コエンザイムQ10」の解説

コエンザイムQ10

抗酸化作用のある脂溶性のビタミン様物質、ユビキノンの別称。同名はサプリメント剤や化粧品でよく使用される。

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