(読み)タン

デジタル大辞泉 「担」の意味・読み・例文・類語

たん【担〔擔〕】[漢字項目]

[音]タン(呉)(漢) [訓]かつぐ になう
学習漢字]6年
肩にかつぐ。「担架担夫荷担
責任などを引き受ける。「担税担当担任担保負担分担
難読担桶たご

たん【担】

延喜式にみられる単位荷物の数や量を示し、一人が担ぐ量を1担とする。
ピクル

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精選版 日本国語大辞典 「担」の意味・読み・例文・類語

かつぎ【担】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「かつぐ(担)」の連用形名詞化 )
  2. 物を肩や背にになうこと。かつぐこと。また、荷物をかついだり持ったりして運ぶこと。また、その人。そば屋などの出前持ちや船荷を陸揚げする人夫などをいう。
    1. [初出の実例]「四五間先のけんどん屋のかつぎが伝へ聞て」(出典:談義本・化物判取牒(1755)三)
  3. 商品をかついで売り歩くこと。また、その人。担ぎあきない。〔和英語林集成初版)(1867)〕
    1. [初出の実例]「生活のために泥んこになって野菜の担ぎも平気でやれば」(出典:父━その死(1949)〈幸田文〉菅野の記)
  4. うまいことを言ってだますこと。
    1. [初出の実例]「だれとやらが、わたいをかつきにかかったわな。あのてゑゑにかつかれてつまるものか」(出典:洒落本・遊ふべの茶がら(1800))
  5. 縁起迷信を気にすること。また、その人。御幣(ごへい)かつぎ。かつぎや。〔和英語林集成(初版)(1867)〕

たん【担】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 奈良・平安時代、量の単位。人がになって運送できる程度の量。延喜式では郁子(むべ)、楊梅子(やまもも)などの甘味料の量の単位として見える。
    1. [初出の実例]「山城国。〈郁子四担。蔔子一担。覆瓮子一捧〉」(出典:延喜式(927)三三)
  3. 奈良・平安時代、土木事業で人夫一人がかつぐ物の量。土ならば三斗、砂ならば二斗五升の類。重量に換算すれば大斤で六〇斤(一二八キログラム)。
    1. [初出の実例]「白土。赤土各三斗。沙二斗五升。並為一担。若応積者。大六十斤為一担」(出典:延喜式(927)三四)
  4. 秤目の単位。かつて中国では、一〇〇斤をいった。ピクル。

かたげ【担】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 動詞「かたげる(担)」の連用形の名詞化 ) かつぐこと。
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 てんびん棒など棒状の物で物をかつぐ度数を示すのに用いる。
    1. [初出の実例]「ià(ヤ) catãgue(カタゲ)〈訳〉八荷」(出典:コリャード日本文典(1632))

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普及版 字通 「担」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

(旧字)擔
16画

(異体字)
15画

[字音] タン
[字訓] になう・たすける

[説文解字]

[字形] 形声
正字はに作り、(せん)声。に澹・膽(胆)(たん)の声がある。〔説文〕八上に「は何(にな)ふなり」とあり、擔はその俗字、担はその略字である。別に担の字について、〔玉〕に「担は拂ふなり」「擔はふなり」、〔広雅、釈詁二〕に「は助くるなり」、〔釈詁三〕に「つなり」と訓している。

[訓義]
1. になう、おう、かつぐ。
2. ひきうける、たすける。
3. 一荷、量の名。

[古辞書の訓]
名義抄〕擔 ニナフ・オフ・ミダル 〔立〕擔 アタル・ミダル・ニナフ・モタス

[熟語]
担架・担荷・担閣・担擱・担・担子・担受・担石・担当・担頭・担任・担・担板・担負・担糞・担免・担憂
[下接語]
加担・荷担・重担・負担・分担・満担

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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