翻訳|K-meson
があるが,アイソスピンは1/2で,粒子は K+ ,K0 ,反粒子は K- ,
である。 K+ と K- の質量は 494MeVで寿命は 1.237×10-8 秒。 K0 と
の質量は約 498MeVで短寿命 0.89×10-10 秒,長寿命 5.18×10-8 秒の重ね合せとなっている。 K+ は
,K- は
,K0 は
,
は
のクォーク構造をもつ。π中間子と核子との衝突によってK中間子がつくられるとき,必ずΛ粒子,Σ粒子または Ξ 粒子と対になって生成されることからストレンジネスと呼ばれる量子数が発見された。K中間子の粒子ではストレンジネスが+1,反粒子ではストレンジネスが-1である。K中間子は非常に多種類の様式で崩壊し,その研究から 57年李政道と楊振寧はパリティ非保存を発見し,また 64年に CP不変性の破れが実証された。前者は自然界に左右非対称性が存在する証拠であり,後者は物質世界と反物質世界とを絶対的に区別する実験手段を与えてくれる。
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…しかし現在では,強い相互作用と電磁相互作用においてはパリティは保存しているが,弱い相互作用においてはパリティの保存が破れていることが知られている。歴史的には,1947年に発見されたK中間子の中に,2個のπ中間子に崩壊するもの(θ中間子と呼ばれた)と,3個のπ中間子に崩壊するもの(τ中間子と呼ばれた)とがあり,パリティの保存則から導かれる選択則を適用すれば前者のパリティは+,後者は-と考えられた。しかしその後の実験の精密化に伴い,パリティのほかは両者を同一の粒子と考えざるを得なくなり難問を引き起こした。…
…古代ギリシアのレウキッポスやデモクリトスは,物質を細かく分割していったら最後にはどうなるであろうかという問題を思索し,ついにはこれ以上分割できない最小の単位が存在するという結論に達した。このような最小の単位は〈分割できないもの〉という意味でアトムと呼ばれた。19世紀になって,イギリスの化学者J.ドルトンは,このような物質の最小の単位の存在を科学的に証明し,これに古代ギリシアの〈アトム〉という名を与えた。…
※「K中間子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...